ミズノ ウェッジ 歴代比較 工房で触って選ぶT24とS23の違い
ミズノ ウェッジの比較と選び方を工房目線で解説。T24・S23・Mizuno Pro T-1/T-3・JPX 923 HMHL SW・歴代T22/T20/T7・ザ・クラフトをスイングタイプと予算別に整理。2026年4月時点の現実解を提示します。
先日、工房に来たHC15のアマチュアゴルファーが、ミズノ ウェッジの比較で2週間動けなくなっていた。T24の56度にするか、S23で揃えるか、それともMizuno Pro T-1を予算超えで入れるか。試打室で15分、答えは出た。2026年4月時点、HS40前後でショートゲームのスピンと打感を両立したいなら、現行ラインナップの軸はT24のホワイトサテン ブラッシュ仕上げ。ダウンブロー型で打感を極めたい層はMizuno Pro T-1、払い打ちならT-3、やさしさ重視ならJPX 923 ホットメタル HL SWで決まる。歴代T22・T20・T7・ザ・クラフトまで遡って迷っている人ほど、軸を3つに絞ると抜け出せる。この記事ではその絞り方を全部開示します。
ミズノ ウェッジで選べなくなる本当の理由
工房でよく聞くのが「ミズノの軟鉄鍛造は憧れだけど、ロフトとバウンスの組み合わせが多すぎる」という相談です。T24だけでもロフトは46〜60度、バウンスはS・D・C・Xの4グラインド。T22・T20・T7まで遡れば、1度刻みロフトを含めて数十パターンが並びます。中古相場ではT20が1本8,000円台から、T7は6,000円台から出てきます。ここに現行のMizuno Pro T-1・T-3・JPX 923 ホットメタル HL SW・ザ・クラフトを加えると、候補は20本を超える。多すぎるのだ。
選べない原因は「ミズノというブランド軸で眺めているから」。正解はロフト別・グラインド別・使用シーン別の3軸で絞り込むこと。スイングタイプと得意なアプローチのシーンが決まれば、候補は3本以内に落ちる。今日からブランドではなく、シーンで選ぶ。
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無料体験を予約するショートゲームは道具の前に打ち方の土台がいります。100ヤード以内のスピン量を安定させたいなら、ウェッジを買い替える前にアプローチの診断を1回だけ受けるのが、結局いちばん早い。試打だけでは埋まらない穴がある。
現行ラインナップと歴代モデルの位置づけ
「ミズノ ウェッジ=プロ仕様=難しい」という先入観は、T24登場で崩れました。T24のSグラインド(スタンダード)はソール幅が広めで、HS38前後のアマチュアでもダフりにくい設計です。逆に「軟鉄鍛造は全部同じ打感」という認識も粗い。Mizuno Pro T-1の打感と、JPX 923 HMHL SWのそれは、芯を外したときの手応えが別物になる。
比較軸を5つに整理します。
- ロフト構成: 50/52/56/58/60度のどこで揃えるか。PW46度なら50+56+60の3本構成が主流
- グラインド: T24ならS(標準)・D(ワイドソール)・C(万能)・X(狭ソール、開きやすい)
- 仕上げ: ホワイトサテン ブラッシュ仕上げ(反射抑制)・カッパーコバルト仕上げ(柔らかい打感演出)
- 鍛造か鋳造か: T24/T-1/T-3/ザ・クラフトは軟鉄鍛造、JPX 923 HMHL SWは鋳造ベース
- 使用シーン: ラフからの脱出重視か、グリーン周りのスピン重視か、バンカー重視か
この5軸を固定しないまま、GDOやALBAの人気ランキングをなぞっても、自分に合う1本には辿り着きません。ブランドや価格ではなく、シーンと手応えで選ぶ。ここが勝負の分かれ目だ。
ミズノ ウェッジ 主要スペック早見表と用途別の結論
結論を先に置きます。2026年4月時点、編集部が推す用途別の勝者は以下の通り。
| モデル | 発売 | 仕上げ/素材 | 主要ロフト | 向く人 | 新品/中古価格帯 |
|---|---|---|---|---|---|
| T24 | 2024 | ホワイトサテン ブラッシュ仕上げ/軟鉄鍛造 | 46-60度 | HS38-44 現行の軸 | 新品 22,000-26,000円 |
| S23 | 2023 | カッパーコバルト仕上げ/軟鉄鍛造 | 46-60度 | 打感と見た目重視 | 中古 12,000-18,000円 |
| Mizuno Pro T-1 | 2023 | 軟鉄鍛造/マスターズエディションはブルーIP | 52/58度中心 | ダウンブロー型・上級 | 新品 26,000-30,000円 |
| Mizuno Pro T-1 マスターズエディション | 2024 | ブルーIP仕上げ(直営店限定) | 52-10/58-10 2本組 | コレクター・直営店アクセス可 | 新品 88,000円(2本組) |
| Mizuno Pro T-3 | 2023 | ミラー仕上げ/軟鉄鍛造 | 48-58度 | 払い打ち・中級 | 新品 24,000-28,000円 |
| JPX 923 ホットメタル HL SW | 2022 | 鋳造/ポケットキャビティ | 48-58度 | HS36-40 やさしさ重視 | 新品 16,000-19,000円 |
| T22 | 2022 | 軟鉄鍛造 | 46-62度 | 型落ちコスパ | 中古 10,000-14,000円 |
| T20 | 2020 | 軟鉄鍛造 | 46-62度 | 中古で打感を得たい | 中古 8,000-12,000円 |
| T7 | 2017 | 軟鉄鍛造/1度刻みロフト展開(25種) | 44-62度(1度刻み) | ロフト微調整したい | 中古 6,000-10,000円 |
| ザ・クラフト | 2022 | 職人仕上げ/軟鉄鍛造 | 50-58度 | 打感を極めたい層 | 新品 35,000円台 |
総合で推すのはT24のSグラインド 56度。理由は3つ。第一に、軟鉄鍛造の打感とホワイトサテン ブラッシュ仕上げの反射抑制が、アドレス時の安心感を両立している。第二に、ソール形状が2023年までのS23から見直され、ダフり許容度が上がった。第三に、新品価格が22,000円台から入るため、3本揃えても70,000円以内に収まる。
予算を10,000円台に抑えたい人には、T22の58度中古が現実解です。楽天の中古市場では12,000円前後で流通しており、打感はT24と大差ありません。T24との違いはソールの設計と仕上げで、機能差は1ラウンド換算で1〜2打分。予算をシャフトやアイアン更新に回したいなら、T22中古で十分いける。
ダウンブロー型と払い打ちで結論が変わる
ダウンブローで鋭く入る人はMizuno Pro T-1の58度を選ぶ。T-1はリーディングエッジの入り方が鋭く、深い打ち込みでもバウンスが跳ねない設計です。直営店限定のマスターズエディションはブルーIP仕上げで52-10と58-10の2本組、88,000円。見た目に惹かれる人向けで、機能差は通常モデルとほぼ同じ。手に入るならば所有感は高い。
払い打ち寄りならMizuno Pro T-3。ソール幅がT-1より広く、払い気味のインパクトでも抜けが良い。HS40前後のアマチュアの8割は、実はT-1よりT-3が合う。ここを取材現場で何度も確認してきた。
予算とレベル別で選ぶ3本構成
ウェッジは3本構成が主流です。予算別に現実解を並べます。
- 予算5万円以内(やさしさ重視): PW46度+JPX 923 HMHL SW 50度+T22中古 56度+T22中古 60度。合計約45,000円。HS36-40のアマチュアに最適
- 予算7万円(現行の軸): T24の50/56/60度で3本揃える。合計約70,000円。HS38-44の中級ゴルファー向け
- 予算10万円(打感重視): Mizuno Pro T-1 52度+T-1 58度+T-3 50度。合計約85,000円。ダウンブロー型の上級志向
3本揃える前に試打だけは必ずやる。打感は写真やレビューでは伝わらない。近隣の工房か大型量販店で、最低でも56度と58度の2本は振って比較してください。試打3球でスピン量400rpmの差を体感できる人は少ないが、打感の差は3球で分かる。
歴代モデルを中古で狙うなら、T22が最もコスパが良いです。T20はソールの耐久性に個体差があり、T7は1度刻みロフト展開(25種類)の魅力がある一方、中古で狙ったロフトに出会える確率が低い。現実的にはT22中古か、ミズノの看板とも言えるザ・クラフトを新品で1本だけ贅沢に買うか。二択で考えれば迷わない。
買い替えで後悔する3つの落とし穴
1本目の落とし穴はロフト設計のズレ。アイアンのPWが46度なのに、50度のウェッジを入れずにいきなり52度から揃える人が多い。結果、40〜70ヤードの中間距離でクラブが足りなくなる。先にPWのロフトを確認してから、ウェッジのロフト間隔を4度以内で揃えることです。
2本目の落とし穴はシャフトの不一致。ミズノ ウェッジは純正でダイナミックゴールドのS200が多い。アイアンが軽量シャフトのカーボンやNS PRO 850なのに、ウェッジだけDG S200を入れるとフィーリングが崩れます。アイアンセットのシャフト重量と±10g以内で揃える。これを守らないとアプローチの距離感が壊れる。
3本目はバウンスの誤選択。硬いフェアウェイが多いコースでバウンス角14度のワイドソールを選ぶと、地面で跳ねてトップが増えます。関東のベントグリーンが多いコースならバウンス8〜10度、河川敷の柔らかいライが多いなら12〜14度。プレー環境で決まる。「ミズノだから」で選んではいけない。
Q: T24とS23はどちらを買うべきですか
現行新品で揃えるならT24、予算を抑えて打感重視ならS23中古。T24はソールの抜けが改善されダフり許容度が上がっている。S23はカッパーコバルト仕上げの見た目と柔らかい打感が魅力で、今なら中古12,000円台から手に入る。機能差は小さいが、新品のアフターケアを重視するならT24、所有感と価格のバランスを取るならS23中古で決まる。
Q: JPX 923 ホットメタル HL SWはプロ志向に見劣りしませんか
HS36-40のアマチュアにとっては、むしろJPX 923 HMHL SWのほうがスコアは伸びます。鋳造ベースのポケットキャビティ構造で、芯を外してもヘッドスピードが落ちにくい。軟鉄鍛造の打感は捨てがたいが、打感で1打救えるかスコアで3打救えるかの選択です。見栄より実利で選ぶ。
最後に一つだけ決めるなら
迷ったらT24の56度 Sグラインド 1本から始めてください。ウェッジ3本を同時に揃える必要はない。まず56度を1本替えて、アプローチの感触を2ラウンドで検証する。そこで違和感がなければ50度と60度を追加する。違和感があればT22中古かJPX 923 HMHL SWに切り替える。1本ずつ試すから失敗しない。
ウェッジは会話に近い。1本で全部話そうとせず、シーンごとに役割を渡す。それがミズノ ウェッジを歴代から選ぶときの、最もシンプルな答えだ。
次のラウンドで試してほしいのは、今使っている56度で30ヤード・50ヤード・70ヤードの3距離を5球ずつ打つこと。スピン量ではなく、キャリーのブレ幅を見る。5ヤード以上ブレるならウェッジの見直し時だ。
シューズやボールとのセット更新を考えているなら、2026年版ゴルフシューズの選び方と比較も合わせて参考になります。他メーカー比較として3種類の仕上げ、複数のロフト - SM11 ウェッジチェックも判断材料になります。
参照元
🗺️ このブランド全体を見る: ゴルフクラブ ブランド完全マップ — 22 大ブランドの特徴と選び方