ゴルフグリップを太くする方法 テープ巻き数で決まるDIYコスト

ゴルフグリップを太くする方法を、両面テープの巻き数とDIYコストの両面から工房目線で解説。1枚あたり0.2〜0.3mmの増径目安、3枚から始める安全策、完成品との費用差、失敗しやすい条件まで具体的な数字でまとめた現場視点のガイドです。

ゴルフグリップを太くする方法 テープ巻き数で決まるDIYコスト

握り径0.4mmの差で球筋が変わる現実

工房に持ち込まれる相談で意外に多いのが「グリップを新品に替えたばかりなのに、なぜか手に合わない」というものだ。先日もHS42・HC18の40代ゴルファーから同じ相談を受けた。話を聞くと、市販の標準サイズをそのまま装着しただけ。握り径が0.4mm違うだけで、フェースの返り方は別物になる。これがグリップ調整の現実です。

そこで浮上するのが「太くする」という選択肢。新品グリップに買い替えれば1本2,500〜3,500円、14本フルセットなら4万円を超える。一方、両面テープを巻き足すDIYなら1本あたり50円前後で済む。コスト差は実に50倍以上だ。

ただ、巻き数を間違えると逆効果になる。本記事では、ゴルフグリップを太くするテープの巻き数とDIYコスト、失敗条件を順に整理する。読み終わる頃には、自分のクラブに何枚巻けばいいかの判断軸が手に入るはずだ。2026年5月時点の工房相場を踏まえて書いています。

太いほど安定、は半分間違いだ

最大の誤解は「太いグリップ=安定、細いグリップ=飛距離」という単純化だ。実際には手の大きさと握圧の癖の組み合わせで答えが変わる。手のひら横幅18cm未満の方がM60+3重巻きにすると、右手が浮いてプッシュアウトが頻発する。

もう一つの落とし穴が「両面テープは1枚でいい」という思い込み。20年以上前のホンマ純正グリップ世代は1枚装着が標準だったが、今のラバーは肉厚が薄めの設計が増えている。1枚だと痩せて感じるグリップは多い。工房の現場では2〜3枚半巻きで丁度になるケースもざらにある。

そして最も多いのが「太いほどフックが消える」という思い込み。これは半分正解で半分間違い。右手だけ太く、左手は標準のままにした方がフェースローテーションは抑えられる。一律に太くしても、左手の小指側が滑って逆にフックが強まる人もいる。スライス傾向が強い方は太さの前に握り順を疑うべきで、スライスはグリップの握り順で直るの手順で原因を切り分けてほしい。

巻き方の基本は3つある。

  • 螺旋巻き(ヘッド側からバットエンドへ斜めに)
  • 縦巻き(PGAツアー工房方式、シャフトに沿って縦)
  • 部分巻き(右手部分のみ厚みを足す)

工房のクセでどれを使うかは違うが、巻き数で太さを刻む発想はどの方式でも共通だ。

入会金0円・年会費26,400円で全国100以上の名門コースでプレーできる会員制サービス。楽天ポイント最大3万P利用可能

名門コースを体験する(入会金0円)

テープ巻き数とDIYコストを実数で答える

ゴルフグリップを太くする実務的な疑問に、現場の数字で順に答えていく。

Q: 両面テープ何枚巻けばグリップは太くなる?

A: 目安は1枚で約0.2〜0.3mm、3枚で約0.7mmの増径だ。M60標準径から+1サイズ(ミッドサイズ相当)に近づけるなら、両面テープ4〜5枚巻きが現実的なライン。ただし均一に巻かないと楕円形に膨らむ。下巻きは縦に1枚→その上に螺旋で2枚→さらに右手部分のみ2枚追加、という二段構成が筆者の推しだ。トニー・フィナウ選手のように12〜13枚巻く例もあるが、アマチュアで5枚を超えると装着自体が難しくなる。初回は3枚から試して、足りなければ追加するのが安全策です。

両面テープ巻き数 増径目安 1本あたりコスト 向くゴルファー
1枚(標準) ±0mm 約30円 手のひら横幅17cm未満
2枚 +0.2〜0.3mm 約60円 標準的な男性
3枚 +0.5〜0.7mm 約90円 フック気味・握力強め
4〜5枚 +0.8〜1.2mm 約150円 ミッドサイズ相当を望む方

Q: DIYで太くするのと完成品グリップを買うの、どっちが得?

A: 14本フルセットで考えると、DIYは両面テープ1巻き500円+グリップ代1本800円〜で約1.5〜2万円。完成品の太めグリップを14本買うと3.5〜5万円かかる。差額は最低でも1.5万円。ただし、DIYは溶剤の臭いとカッター作業が伴うので、室内で作業できない方には向かない。マンション住まいで換気できないなら、工房依頼(1本1,000円前後の工賃)の方が現実的だ。DIY向きなのは戸建て・ベランダ作業可・年1回はグリップを替える人。それ以外は完成品か工房依頼を推す。

ゴルフグリップ 太め ミッドサイズ 完成品

Q: パター用に太くしたい。SUPER STROKEを買うべきか自作か?

A: SUPER STROKE系の極太パターグリップは1本2,500〜3,500円。3本セットなら1万円コース。DIYで近い太さを出すなら、薄い革を1枚下巻き→両面テープ→オーバーグリップテープという三層構造でほぼ同等の握り径になる。コストは300〜500円程度。ただ、純正のシリコン素材特有の吸い付き感までは再現できない。フィーリング重視なら完成品、コスト最優先で握り径だけ欲しいなら自作で住み分ければいい。失敗しやすいのは、革の厚みが不揃いで歪な握りになるケースだ。革は0.5mm厚の合皮を均一に切り出すこと。パターは会話。指先の情報量が落ちる太さは選ばないこと。

Q: 太くした後にスライスが出るようになった。なぜ?

A: 太くしすぎて手首のリリースが詰まっているサインです。手のひら横幅18〜19cmの方がM60+3枚を超えると、インパクトでフェースが開いたまま抜ける症状が出やすい。対処は2つ。1枚剥がして調整するか、握り方そのものを見直すか。指の通り道が詰まっている方は指の通り道で決まるグリップ診断と矯正ドリルで位置関係を先に直してほしい。それでも改善しないなら、テープを1枚減らして再装着する。

Q: グリップエンドのバットエンド側だけ太くしてもいい?

A: 工房の現場ではよくやる手法だ。右手部分(バット側)に2〜3枚追加、左手部分(ヘッド側)は標準のまま、という非対称巻き。これでフェースローテーションを抑えつつ、左手の自由度は確保できる。R&Aルール上もグリップに「半恒久的でない一時的な厚み調整」なら問題ない範囲。ただし手の型を取るような膨らみは規則違反になるので、均一なテープ巻きの範囲に留めること。右だけ太く・左は標準は試す価値ありの一手。

テープ巻きDIYの正しい手順

ゴルフグリップを太くするDIYは、順序を守ること。順番を間違えると、剥がして巻き直す手間が倍になる。

  1. 現在のグリップ径をノギスで実測(バット側30mm/中央25mm/ヘッド側23mmが標準目安)
  2. 目標の太さを決める(+0.5mmなら2枚、+1mmなら4枚)
  3. 古いグリップをカッターで縦に切って剥がす
  4. 残った両面テープをパーツクリーナーで完全除去
  5. 新しい両面テープを枚数分巻く(最初は螺旋、追加は縦が均一になりやすい)
  6. グリップ溶剤を内側にたっぷり注入
  7. 一気に差し込む(10秒以内が勝負)
  8. 24時間乾燥させてから打つ

巻き数3枚までなら、初心者の作業時間は1本15分。フルセットで3〜4時間見ておけば十分だ。作業前にYouTubeで装着動画を1本見ることを強く推す。

ゴルフグリップ テープ 厚さ 比較

DIYに向かない人の見分け方

正直に書きます。テープDIYは万能ではない。

  • 年1回もグリップを替えない方: 工房依頼(1本1,000円前後)の方が時間効率が良い
  • 手のひら横幅17cm未満の方: 太くする方向自体が間違い。レディース径や細めの方を検討すべき
  • パターのフィーリング重視派: SUPER STROKE等の完成品の方が結果が早い
  • スライスやフックが慢性化している方: 太さ調整より先に握り順とアドレスの確認を

太さを変える前に、握り方そのものが正しいかの確認は外せない。グリップの握り順と手首の角度を整えるだけで、太さ調整が不要になるケースも実際にある。順序を間違えないこと。テープを巻くのは、握り方が固まってからの最終調整だ。

1本だけ実験台にする検証手順

迷ったらどうするか。答えはシンプルです。最初の1本だけ実験台として両面テープ3枚巻きを試す。これが最も損が少ない。完成品なら確実だが高い、DIYなら安いがリスクがある、この天秤の答えがここにある。

次のラウンドまでに、まず手元のクラブのグリップ径を測れ。ノギスがなければ100均の定規でも構わない。標準径との差が0.5mm以上あるなら、テープ調整の効果は大きい。差が0.2mm以下なら、太さではなく握り方の方を疑う。

7番アイアン1本だけDIYで2枚増しを試してみること。500円の投資で、自分の手に合う太さの方向性が見えてくる。それが分かれば、残り13本に拡張すればいい。フルセット交換からではなく、1本検証から始める。これが工房現場の流儀だ。

ゴルフグリップ DIY 道具 セット

参照元

あわせて読みたい関連記事

Read more