ミズノ パター歴代比較 M.CRAFTとOMOIの選び方

ミズノ パターの歴代と現行M.CRAFT Type I〜IV、OMOI 1/2、X P4〜P6、RVを工房の試打軸で比較。ストローク型別の選び方、軟鉄鍛造S25Cの打感、中古相場、購入前チェック4点まで2026年4月時点の判断基準で整理し、迷わず1本に絞る方法を解説する。

ミズノ パター歴代比較 M.CRAFTとOMOIの選び方

先日、HS40・平均パット33.5のHC18会員が工房に来た。「ミズノアイアンを2年使い、パターもミズノで揃えたい。ただM.CRAFTのType IからIV、OMOI、Xまで並んでいて、どれが自分のストロークに合うか分からない」。ミズノ パターの比較は歴代が厚く、Bettinardi協業期のMP-Aまで遡ると軸が崩れる。本稿ではヘッド形状・ネック形状・ストローク傾向・重量の4軸で絞り、2026年4月時点のミズノ パターおすすめは、ストレート型ストロークならM.CRAFT Type IV、弧を描く型ならType II、ショートパットで距離感が暴れるならOMOI 2(マレット)、という結論から始めます。

ミズノ パターが選べなくなる理由

現行だけでM.CRAFTシリーズType I〜VI、OMOIシリーズの1番と2番、X系のP4・P5・P6、CP重視のRVシリーズ。歴代のBettinardi協業期モデル、MP-A/T/Rシリーズ、2019年発売の初代M.CRAFT中古を加えれば、比較対象は20本を超える。工房での相談で最も多いのが「M.CRAFT Type IとIIの違いが公式を読んでも抽象的」という声だ。

迷う理由はシンプル。ミズノ パターは「王道ブレードと王道マレットを重ヘッド化した独自思想」を貫いており、他ブランドと横並び比較しにくい。ネオマレ全盛のなか、スパイダーやPLD DSのような極端な慣性モーメント設計とは真逆の方向を選んだ。軟鉄鍛造マイルドスチールS25Cをヘッドに使い、深めのフェースミリングで打感を作る。この独自性が良さでもあり、比較を混乱させる要因でもある。

ミズノアイアンを使っているから自動的にミズノ パターが合う、とは限らない。答えはストロークタイプとの相性で決まる。

比較の前に捨てるべき3つの思い込み

ブランドで揃える動機は否定しない。ただしアイアンとパターは選ぶ軸が違う。アイアンはHSとミス傾向で決まるが、パターはストローク軌道とヘッド形状の相性で決まる。この混同が最大の落とし穴だ。

パターで捨てるべき思い込みは3つ。

  • 価格で選ぶ: M.CRAFTの3〜5万円帯とRVの1万円台は素材と仕上げで差があるが、ストロークに合っていなければ5万円でも3パットは減らない
  • 口コミで選ぶ: レビューの「打感が気持ちいい」は書き手のストロークに依存する。ブレード評価者とマレット評価者を区別せずに読むと誤読する
  • ブランド横並びで選ぶ: ミズノアイアン愛用者でも、ストレート型ストロークならフェースバランスマレットが必須になる場合がある

今回の比較軸は4つ。ヘッド形状(ブレード/マレット)、ネック形状(ショートスラント/センターシャフト/ダブルベンド)、ストローク傾向(ストレート/弧を描く)、ヘッド重量帯。この軸で歴代と現行を並べ直すと、選択肢は3本に絞れる。

現行モデル徹底比較と用途別の勝者

結論を先に置く。HC15〜25のアベレージ層にとって「迷ったらM.CRAFT Type II」。日本のアマで弧を描くストロークが7割を占める以上、ショートスラントネック×重ヘッドのType IIは外れにくい1本だ。用途別の勝者をまず並べる。

モデル 向く人 強み 注意点 価格帯
M.CRAFT Type I 弧を描く型・操作性重視 王道ブレードの軟鉄鍛造打感 ミスヒットに弱い 4.5〜5万円
M.CRAFT Type II 弧を描く型・HC15〜25 ショートスラントで出球が素直 ストレート型には合わない 4.5〜5万円
M.CRAFT Type III やや弧を描く型・ハーフマレット派 中間的な寛容性 個性は薄い 4.5〜5万円
M.CRAFT Type IV ストレート型・ショートパット重視 フェースバランスで直進性 操作性は低い 4.5〜5万円
OMOI 1(ブレード) 弧を描く型でテンポが速い人 重ヘッドブレードで距離感が安定 速いグリーンで打ちすぎる 5〜6万円
OMOI 2(マレット) ストレート型でショート距離が暴れる人 重ヘッドマレットで止まらない 振り抜きに慣れが要る 5〜6万円
M.CRAFT X P5 現代的マレット志向 高慣性モーメント+軟鉄打感 重心が深く操作性は犠牲 5〜6万円
RVシリーズ 1万円台で打感を確保したい CP重視、アイアンと揃えやすい 仕上げは簡素 1.5〜2万円

前提として、ミズノ パターは現行主力がすべて軟鉄鍛造マイルドスチールS25C素材。ミズノ軟鉄鍛造アイアンと同じ硬度で、深めのフェースミリングが打球音と低音の詰まった打感を作る。この「コツッ」という感触はPing PLDの削り出しとは別物で、Scotty Cameronのステンレスミリングとも違う。比較対象は同じ軟鉄鍛造のBettinardiかL.A.B. DFしかない領域だ。

相談に来る方の半数は、自分がストレート型か弧を描く型か把握していない。室内のパッティングマットに30球打ち、フェース向きの散らばりを見るだけで方向は判定できる。1〜3万円の練習器具で自己診断してから5万円のパターを買う順番が、失敗を最も減らす道である。

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ヘッド形状とネックの使い分け

Type I(王道ブレード) は弧を描くストロークで、トゥ側の開閉を使って距離感を作るタイプ向き。ショートスラントネックでトゥヘビー。ピン型のANSER系と比較するとヘッド重量が10〜15g重く、テンポが速い人ほど恩恵を受ける。

Type II はType Iを少しだけ大型化し、ミスヒット耐性を上げた実戦モデル。操作性に寛容性を足した位置づけで、HC15〜25に最も勧めやすい。私がHS40・アーク軌道の会員に最初に握らせるのはこの1本だ。

Type III・IV はマレット系。Type IIIはハーフマレットで弧を描く型にも対応、Type IVはフルマレットのフェースバランスでストレート型専用。真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す人はType IV一択になる。

OMOI 1・2 は「重い思い」のコンセプト通り、M.CRAFTよりヘッドをさらに重くした派生。テンポが速くなりがちで距離感が合わない人に効く。1番がブレード系、2番がマレット系と覚えておけばいい。

X系P4・P5・P6 はハイモーメント志向で、ミズノのマレット進化系。P4がコンパクト、P5が標準、P6が最大。ネオマレに移行したい軟鉄派の受け皿だ。

歴代モデルと中古相場

初代M.CRAFT(2019年発売)の中古相場は2〜2.5万円。現行Type Iとの機能差は限定的で、ミリングパターンと仕上げの違い程度。予算を抑えたいなら実用的な選択肢である。

Bettinardi協業期の2010年代前半モデルは中古で3〜4万円。ミーリング加工の精度はBettinardiの系譜で派手だが、ヘッド重量が現行OMOI系より軽く、今のグリーン速度(8〜10ft)にはテンポが速すぎる場合が多い。コレクション用途以外では現行OMOIを推す。

MP-A/T/Rシリーズの中古は1.5〜3万円。硬派なブレードでHC5以下のプレーヤー向け。アベレージ層には設計が厳しすぎる。

現行Type IIとOMOI 2、初代M.CRAFT中古を同時に握り比べる価値は十分ある。中古在庫を1週間ウォッチリストで追い、価格変動と状態写真を比較してから手を出すのが現実的だ。

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ストローク型別のモデル割り当て

パターにHS(ヘッドスピード)は無関係。ここはドライバーやアイアンと決定的に違う。パターの選択軸はストローク軌道、ヘッド形状、グリーン速度適応力の3つで決まる。

ミズノ パターの型別マッピングを整理する。

  • ストレート型ストローク: Type IV、X P5・P6、OMOI 2。フェースバランス寄りで直進性が高い
  • 弧を描く型ストローク: Type I、Type II、OMOI 1。トゥヘビーで自然な開閉を許容する
  • 中間型(やや弧を描く): Type III。迷ったらここから入るのも手
  • ショートパットで手が止まる人: OMOI 1・2。重ヘッドでテンポを一定にする
  • ロングパットで距離感が暴れる人: X P5・P6。慣性モーメントでミスヒット時のエネルギーロスを抑える

HS38m/s未満の非力層に重ヘッドのOMOIは振りにくい、という声は聞く。実際に試打すると逆で、ストロークが小さくなりやすい層ほど重ヘッドがテンポを作る。ヘッド重量は体力ではなくテンポで選ぶのが正解だ。

購入前のチェックリストは4点。

  • 長さ: 34インチ基準、身長165cm以下は33インチ
  • ロフト: 3〜4°が標準、出球を上げたいなら4°
  • ライ角: 70°前後、アドレスでトゥ浮きがないか確認
  • グリップ重量: 60〜80gでストローク全体の重量バランスが変わる

店頭試打ではこの4点を揃えて2〜3本を握り比べる。数値の統一なしに打感だけ比べると、判断を誤る。

失敗する買い方と向かない人

ミズノ パターで失敗する典型は3つ。

第一に、軟鉄鍛造の打感に期待しすぎて形状を軽視するケース。「打感が気持ちいい」のレビューを鵜呑みにしてType Iを買ったストレート型の方は、3ヶ月で買い替える。打感は2番目、形状が1番目だ。

第二に、ネオマレで距離感が合わず、いきなりブレードへ極端化するケース。スパイダー系で距離感が暴れた人がType Iに飛ぶと、ミスヒットの距離ロスで逆に3パットが増える。間を取ってType IIかType IIIから試すのが安全策。

第三に、中古の状態確認を怠るケース。軟鉄鍛造フェースは使用感が残りやすく、ミリングの摩耗で転がりが変わる。3年以上経過した中古M.CRAFTは、フェース面を指で触って段差を確認してから買え。

ミズノ パターが向かない人もはっきり書く。極端な高慣性モーメントで安心感を最優先したい人は、スパイダー Tour XやPLD DS Tour Mallet 1を選ぶべきだ。X系もマレットだが、慣性モーメント数値はそこまで突き抜けない設計である。

旧パターを下取りに出す発想も合わせて持っておきたい。3〜5年前のパターでも状態が良ければ1〜1.5万円の査定が付き、新しいType IIの実質負担を3万円台に抑えられる。

次のラウンドまでに取る一手

今週末の練習場で、自分のストロークが「ストレート型」か「弧を描く型」かだけ先に判定せよ。パッティングマットに30球打ってフェース向きの散らばりが左右対称ならストレート型、トゥ側が開く傾向ならアーク型だ。

判定結果で次の行動が決まる。ストレート型ならM.CRAFT Type IVを試打、弧を描く型ならType II、ショートパットが課題ならOMOI 2を追加で握る。3本以上は比較しない。選択肢を絞るほど決断は速くなる。

パターは会話だ。自分のストロークと対話できる1本を握れ。

Q: ミズノアイアンを使っているなら、パターも揃えるべき?

A: 必須ではない。アイアンはHSとミス傾向、パターはストローク軌道で選ぶため、判断軸が違う。打感の統一感を優先するならミズノ パターは有力だが、ストレート型でネオマレが機能しているなら無理に揃える必要はない。

Q: 初代M.CRAFT中古と現行Type Iで迷う

A: 予算3万円以内なら初代中古、予算5万円なら現行Type I。ミリングパターンと仕上げ以外の機能差は限定的で、ストロークへの効きは同等。中古購入時はフェース面の段差を指で確認する一手間を省かないこと。

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参照元

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