ピン ウェッジ s159とGLIDE 4.0をグラインド別に選ぶ歴代系譜ガイド
ピン ウェッジの歴代と現行を比較。s159・GLIDE 4.0・s259・BunkR・ChipR・アイウェッジ・EYE2までHS帯別に整理し、グラインド選びとロフト構成、新品中古の価格帯まで2026年4月時点の判断軸でまとめた保存版です。
先日、工房に来たHS41のアマチュアが、中古のEYE2と現行s159の54°/58°で3週間止まっていた。試打室で7球ずつ、答えは10分で出た。ピンのウェッジは歴代の名器が現役で戦えてしまうブランドだ。だから比較軸が崩れる。この記事は、s159・GLIDE 4.0・s259・BunkR・ChipR・アイウェッジ・EYE2までを一度に俯瞰し、HS帯と悩みから「今日買う1本」を決めるための地図である。2026年4月時点の現行ラインナップで整理した。
選べなくなるのは、ピンが歴代を殺さないから
ピンのウェッジが迷子製造機になる理由は一つ。メーカー自身が旧モデルを引退させないからだ。s159(2024年)が登場しても、GLIDE 4.0は番手別最適化スピンと疎水仕上げで現役。s259は別軸のスピン特化として並走し、BunkRはバンカー専用、ChipRはチップ専用として役割を分ける。さらに中古市場にはEYE2サンドウェッジとアイ(i)ウェッジが数千円〜2万円台で流通し、ゴージ溝の伝説がいまだ週末ゴルファーの14本目に残る。
候補が8系統、ロフトは50°/52°/54°/56°/58°/60°、グラインドはS/H/W/B/Tの5種類。掛け算すると選択肢は200通りを超える。アイアンセットのピッチングから58°までをどう繋ぐか、AW+SWの2本にするか52°/56°/60°の3本にするか。ここで止まる読者がほとんどだ。
価格・口コミ・ブランドで決める前に
先に捨ててほしい思い込みが3つある。
- 「新しい方がスピンが多い」:s159は乾燥時のスピン量でGLIDE 4.0を明確に上回るが、ラフや朝露で逆転する場面がある。ウェットな関東の朝一ラウンドならGLIDE 4.0の疎水仕上げが効く
- 「プロが使うから上級者向け」:s159 Sグラインドはバウンス10°/12°と中級者に寛容な設計で、HS38でも普通に使える
- 「EYE2は古い」:ゴージ溝の削れ方と独特のネック形状は、今でもバンカーの出しやすさで現行トップタイと並ぶ
この記事で使う比較軸は4つに絞る。①HS帯との相性、②ソール形状と芝との相性、③ロフト構成の組み方、④新品か中古か。これだけで十分に決まる。
ウェッジより先にアプローチの振り幅とフェース管理が崩れているケースも多い。球筋が上下にブレる人は、クラブ選定と並行で低い球を打ち分けるための3つの基本を復習しておくと、ウェッジ試打の判断精度が上がる。
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無料体験を予約するピン ウェッジ歴代と現行の比較表
比較表を先に置く。HS帯と悩みで縦に読み、右端で新品/中古の価格帯を確認する流れだ。
| モデル | 世代 | 向く人 | 強み | 注意点 | 価格帯 |
|---|---|---|---|---|---|
| s159 Sグラインド | 現行(2024) | HS38-42・オールラウンド | CTP搭載・6グラインド中最も寛容 | バンス10°はタイトライでやや跳ねる | 新品2.5-3万円 |
| s159 Bグラインド | 現行(2024) | HS42+・ダウンブロー強め | 薄芝でリーディング刺さる | ヘッド開閉を使えないと難しい | 新品2.5-3万円 |
| s159 Hグラインド | 現行(2024) | HS38-42・ハイバンス欲しい | 深ラフ・柔らかい砂で暴れない | 硬い砂だと弾かれる | 新品2.5-3万円 |
| s159 Tグラインド | 現行(2024) | HS42+・60°開いて使う | ヒール・トウを大胆に削り開きやすい | ソール接地が狭い | 新品2.5-3万円 |
| GLIDE 4.0 | 1世代前(2022) | HS35-40・ウェット多い地域 | 疎水仕上げ・番手別最適化スピン | s159比でミスヒット時のスピンがやや落ちる | 新品2.2万円前後/中古1.5万円 |
| s259 | 現行 | スピン最優先の中上級 | s159より強スピン寄りの特化設計 | 寛容性はs159 Sに劣る | 新品2.8-3.2万円 |
| BunkR | 現行 | バンカーが出ない人 | ワイドソールで砂に潜らない | フェアウェイからのフルショット不向き | 新品2.5万円前後 |
| ChipR / ChipR LE | 現行 | トップ・ザックリ頻発 | アイアン感覚で転がし寄せ | スピンで止める球は打てない | 新品2-2.5万円 |
| アイ(i)ウェッジ | 歴代 | 強グース好き | 現行最強グース・抜けの良さ | フェース開き辛い | 中古1-1.8万円 |
| ピンM/B | 歴代 | マッスルバック派 | ストレートネックで操作性高い | やさしさは現行に譲る | 中古0.8-1.5万円 |
| EYE2 サンドウェッジ | 伝説(80-90s) | ロマン派・バンカー特化 | ゴージ溝・出しやすさ | 溝規制適合は個体差あり | 中古0.8-2万円 |
総合で最初の1本を選ぶならs159 Sグラインドの56°。HS40前後の会社員ゴルファーに最も失敗が少ない組み合わせだ。バウンス10°なら芝質を選ばず、CTPフェースインサートのおかげでスピン量の個体差も小さい。52°・56°・60°の3本組にしても、52°/58°の2本組にしても、中心に据えやすい。
一方、関東・関西の朝露が強い時期にラウンドが多いなら、あえて型落ちのGLIDE 4.0を推す。疎水仕上げの実力は朝一6時スタートの芝で明確に出る。中古1.5万円前後で拾える今、新品s159との差額1.5万円をドライバーのフィッティングに回す判断もありだ。
60°を開いて使いたい上級者はTグラインド一択。HS43以上で「バウンスを浮かせてロブを打つ」操作を入れる人向けで、HS38の週末ゴルファーが手を出すと、ダフリとトップの分散が広がる。
SM11との比較で迷っている読者には、SM11の仕上げとロフト構成を整理した試打メモも併読してほしい。ピンとタイトリストの最新世代を横並びで見ると、グラインドの思想差がはっきり見える。
HS帯と悩み別の選び方
診断軸をHS帯で3つに割る。これが一番外しにくい。
- HS38未満(平均スコア100前後):GLIDE 4.0の54°・58°、またはChipR LE追加。s159は玉の上がりで苦労する場面がある
- HS38-42(平均スコア90-100):s159 SグラインドまたはHグラインドで52°/56°/60°。これが中央値の最適解だ
- HS42以上(平均スコア85未満):s159 BグラインドまたはTグラインド。薄芝から刺す球とロブを両立したいならB58°+T60°の変則2本も検討する
ロフト構成の組み方は、アイアンセットのPWロフトから逆算する。PW45°なら50°-54°-58°で5°刻み、PW43°なら48°-52°-56°-60°で4°刻みが基本だ。ロフトの刻みを4°以上に広げないこと。100y以内の距離感はこの1ルールで8割決まる。
ピンのフィッティング文化は、ライ角調整(カラーコード)を前提とする。身長と手首から床までの距離でライ角が2°以上動くケースは珍しくなく、通販でスタンダード1種を買ってしまうと、せっかくの6グラインド設計が死ぬ。s159を買うなら正規取扱店のフィッティング受講は必須だと思ってほしい。
EYE2サンドウェッジはロマンだけで買うなら止めないが、溝規制対応の個体か年式でチェックしてから中古店で拾うこと。ラウンド頻度が月2以上の読者なら、現行s259の方がトータルコストで安く上がる。
ここで外すと3年後悔する落とし穴
- PWロフト確認せずに52°を買う(結果5°刻みが崩れて110yが出なくなる)
- バンカー脱出率が3割を切るのにs159 Bグラインドを買う(Hグラインドが正解)
- ChipRをスピン系の代替だと誤解する(止める球は出ない、転がし専用)
- 60°で全部やろうとする(ロフトを寝かせすぎて番手間距離が被る)
- アイ(i)ウェッジを強グースの予備知識なしで買う(フェース開き辛さに面食らう)
向いていない人もはっきり書いておく。年間ラウンド5回未満でアプローチ練習もほぼしない層は、s159より先にChipR LEで寄せの体感を作る方が投資効率が高い。Vice Golf VGW 02のような海外直販の安価ウェッジが選ばれる理由にも通じる視点で、詳細はVice Golf VGW 02とウェッジ選びの新基準にまとめた。
買い替えが決まったら、手元の旧ウェッジの処分ルートも同時に動かしたい。3本まとめて下取りに出すと、s159のフィッティング代が実質相殺できるケースもある。
使わなくなったクラブを手間なく高く売る。宅配で完結
無料査定を申し込むQ: s159とGLIDE 4.0、最新が必ず良いのか?
乾燥時のスピン性能と操作性はs159が上。ただしウェット環境と価格対効果ではGLIDE 4.0が逆転する。地域の朝一の芝質で決めていい。
Q: EYE2の中古は今買う価値があるか?
技術的にはs259/s159で代替できる。買う理由は「14本目のロマン枠」か、バンカー苦手な人の保険としての1本。実戦主軸には推さない。
迷ったら、PWロフトから逆算して56°を1本
次のラウンドまでに決めるなら、PWロフトから4-5°刻みで56°を1本、s159 Sグラインドで買え。3本セットは後から揃えればいい。フィッティング店で10球打ち、カラーコードだけ合わせて持ち帰る。これで3週間止まっていた買い替えが、次の週末に片付く。ウェッジ選びは相手(グリーン)との会話だ。手札は一気に揃えず、一枚ずつ反応を確かめて増やすのが、結局いちばん早い。
参照元
- 激スピンのウェッジおすすめ人気ランキング【2026年版】|サラリーマンゴルファーまさのゴルフ雑記帳 | masa-golf.jp
🗺️ このブランド全体を見る: ゴルフクラブ ブランド完全マップ — 22 大ブランドの特徴と選び方