クリーブランドウェッジ歴代2025年RTZか中古RTX一択

工房で5世代試打したクリーブランドウェッジ歴代比較。HS43〜46m/sの中級者は前作比10%柔らかい2025年RTZか中古9,000円台RTX ZIPCOREの二択でいい。ロフト・バウンス・グラインド・打感・中古相場の5軸を整理しスコア85〜100のハンデ10〜20層が3本組みで迷わない答えを出す。

クリーブランドウェッジ歴代2025年RTZか中古RTX一択

工房で5世代遡ってクリーブランドのウェッジを触ってきた感覚から、先に結論を置きます。HS43〜46m/sの中級者なら、2025年のRTZと2020年登場のRTX ZIPCOREの二択に絞って構わない。RTZは前作比で約10%柔らかい打感、RTX ZIPCOREは中古相場が1本9,000〜13,000円まで落ちて買い時が重なっている。この記事では現行から歴代RTX 4まで、HS帯・ロフト・グラインドの3軸で整理し、「どれを何本組むか」まで落とし込みます。対象読者は平均スコア85〜100、ハンデ10〜20、100ヤード以内でザックリとトップが止まらないセミアスリート層だ。2026年4月時点のラインナップを前提に進める。

クリーブランドのウェッジで選べなくなる理由

先日、HS42m/s・ハンデ14の生徒が試打室でRTZ、RTX ZIPCORE、CFX、SMART SOLEの4本を前に30分動けなくなった。「どれも良さそうに見える」と言う。これがクリーブランドの厄介さだ。ラインナップが上級者向けから初心者向けまで切れ目なく並んでいて、名称も似ている。

RTXシリーズだけで現行のRTZ、RTX ZIPCORE、RTX FULL-FACE 2、RTX DEEP FORGED 2の4系統。派生モデルを数えると8本を超える。加えて歴代RTX 4のFORGED・サテン仕上げ・ブラックサテンが中古市場で1本8,000円台から並ぶ。やさしさ重視ならCFX ZIPCORE、さらに初心者側に寄せるとSMART SOLEのC/G/Sの3派生だ。

多すぎる。そして各モデルの差は試打しないと分からない帯にいる。迷うのが当然である。「とりあえず58度のRTX ZIPCORE」で3万円を払う前に、比較軸を作るべきだ。この記事ではロフト・バウンス・グラインド・打感・中古相場の5軸で歴代を整理する。

比較前に捨てるべき3つの思い込み

「新しいほど上手く打てる」は誤りだ。2025年のRTZはZ-ALLOYで柔らかい打感を手に入れたが、スピン性能だけ見ればRTX ZIPCOREと大差ない。50〜52度のフルショットではRTX ZIPCOREのほうがスピン量が多いという試打データも出ている(出典: MyGolfSpy Wedge Test 2024-10)。日本のHS40前後のアマに当てはめると、差は打感の好みに収束する。

「ツアープロが使うモデルが正解」も危険だ。RTX DEEP FORGED 2は日本市場のトッププロ向けに設計された軟鉄鍛造プレミアムで、ミスヒット時の初速ダウンが鋳造モデルより明確に大きい。HS40m/s以下でミート率0.78前後のアマが手を出すと、飛距離のバラつきが逆に広がる。

「バウンスは少ないほどカッコいい」は最悪の選び方だ。ローバウンスはタイトなフェアウェイとバンカーでしか扱いきれない。日本のコースは柔らかい芝と深いラフの組み合わせが多く、ミッドバウンス10〜12度が実用域の中心になる。見た目のシャープさで選ぶと、ラフで刃が入らずトップが止まらない。

この記事で使う比較軸を先に宣言しておく。

  • ロフト構成の組み方(2本組か3本組か/PWとの接続)
  • ソールグラインドとバウンス角の選択基準
  • 打感(鋳造/軟鉄鍛造/Z-ALLOY)
  • 対象ゴルファーのスキル帯(ミート率・ハンデ)
  • 中古相場を含めた投資対効果

歴代クリーブランドウェッジ比較表と用途別の結論

結論から先に出す。総合で推すのはRTX ZIPCORE(現行/1本17,000〜22,000円)だ。2020年登場のロングセラーで、スピン性能・打感・価格のバランスが崩れない。打感最優先ならRTZ、やさしさ重視ならCFX ZIPCORE、バンカー特化ならSMART SOLE Sが用途別の勝者になる。

モデル 発売年 向く人 強み 注意点 価格帯
RTZ 2025 ミート率0.80以上・打感最優先 Z-ALLOYで前作比約10%柔らかい/重心最適化 価格が高い/スピン量はRTX ZIPCORE比で+ではない 新品24,000〜29,000円
RTX ZIPCORE 2020 ハンデ10〜18・総合バランス派 軽比重セラミックピンで重心最適化/3種ソール 打感はRTZに一歩譲る 新品17,000〜22,000円
RTX FULL-FACE 2 2023 ロブショット多用派・トウヒット気味 フェース全面グルーブ/トウ高ヒール低で開きやすい バンカーでリーディングエッジが刺さりやすい 新品19,000〜24,000円
RTX DEEP FORGED 2 2023 ハンデ一桁・軟鉄鍛造派 軟鉄鍛造のプレミアム打感/日本市場向け ミスヒット時の飛距離ブレ大 新品27,000〜33,000円
RTX 4(FORGED/サテン/ブラックサテン) 2018 予算圧縮したい中級者 旧世代でもスピン実用十分/状態良好品が多い 溝寿命が後半に入る個体あり 中古8,000〜13,000円
CFX ZIPCORE 2023 平均スコア93〜100のセミアスリート ややワイドソールでダフりに強い/やさしい形状 スピン量はRTXより約300rpm少ない 新品15,000〜19,000円
SMART SOLE 4/FULL-FACE 2022〜 100切り手前・バンカー苦手 幅広ソール/バンカーとアプローチ特化 フルショットのコントロール性は低い 新品13,000〜17,000円

迷ったらRTX ZIPCOREを推す理由は明確だ。2020年登場から熟成期に入り、溝規制対応・3種グラインド(LOW/MID/FULL)・シャフト選択肢の豊富さが揃っている。中古市場にも良品が潤沢にあり、失敗しても損が小さい。私がいま「1本だけ渡してコースに出ろ」と言われたら、RTX ZIPCOREの56度MIDを選ぶ。

用途別に掘り下げる。予算重視で「まず1本」ならRTX 4のサテン仕上げが中古で9,000円前後。2018年モデルだが溝規制後の設計で、スピン性能は現行比でマイナス200rpm程度に収まる。ハンデ15前後なら体感差はほぼない。購入時に溝の摩耗だけ指で確認すれば、3年は使える。2020年以前に設計された個体が中古で出回るので、シリアルでの個体チェックは最低限やるべきだ。

やさしさ重視のセミアスリートにはCFX ZIPCORE。HS40m/s前後、ザックリとトップの両方が出る層に向く。ソール幅がRTX ZIPCOREより約2mm広く、芝に潜っても抜けてくれる。バンカーでも「開かずに打てる」設計で、フェースを開くテクニックに自信がない読者はこれで決まる。逆に、すでに開いて使えるハンデ12以下のゴルファーには操作性が物足りない。

アプローチショットそのものが苦手な読者には、道具の買い替えより先に技術診断が効く。100ヤード以内のミスは、クラブを変えるだけでは止まらないことが多い。比較検討の材料としてVice Golf VGW 02が示すウェッジ選びの新基準も併読すると、ブランド横断の判断軸が見えてくる。

ウェッジ アプローチ 練習

ロフト構成とバウンス・グラインドで決める実戦マトリクス

スキル帯別の推奨はこうだ。ここを外すと何を買っても後悔する。

  • 100切り手前・バンカー脱出最優先: SMART SOLE 4(DW/CW/GW構成)。バンカーはSMART SOLE S。フルショット精度より脱出と転がし優先
  • 平均スコア93〜100のセミアスリート: CFX ZIPCORE 52度+56度の2本組。PWが45度前後ならGW(52度)は必須
  • ハンデ10〜18の中級者: RTX ZIPCORE または RTZ の 50/54/58 か 52/56/60 の3本組。日本のコース設計ならミッドバウンス10度基準
  • ハンデ一桁・ミート率0.82以上: RTZ または RTX DEEP FORGED 2。58度はLOWグラインドでフェース操作性を優先

ロフト構成は「PWロフトから逆算」が鉄則だ。現行アイアンのPWは43〜45度が主流になっている。PW44度なら50/54/58の3本組でロフト間隔6度ずつ、PW46度なら52/56/60で揃える。ここを間違えると「PWと50度でキャリーが被る」「56度と60度の距離差が出ない」という悲劇が起こる。ウェッジ3本の組み方はパターの読みと同じで、スタート地点が1度ズレると最後で大きく外れる。

バウンスとグラインドの判断基準を簡潔に示す。

  • 芝が柔らかい・ダフり気味: ミッドバウンス10〜12度、FULLグラインド
  • 砂質バンカー・開いて打ちたい: ハイバウンス12〜14度、MIDグラインド
  • タイトなライ・ピッチ&ラン多用: ローバウンス6〜8度、LOWグラインド

自分がどれに当たるか分からない場合、FULLグラインドのミッドバウンスが安全解だ。迷ったらこれで外さない。

買って後悔しないための5つのチェック

試打の前に必ず確認すべき項目を並べる。

  • PWとのロフト差を測定: PWが44度で50度を買うとキャリー差が15〜20ヤードになる。GW(50〜52度)を挟むのが基本
  • 溝の寿命: 週1ラウンド+練習場で3年が目安。中古購入時は溝深さを指で確認
  • シャフト選び: Dynamic Gold S200は重量130g前後で、アイアンがN.S.PRO 950GH(軽量スチール)の人には重すぎる
  • バンカーの砂質: 通うコースの砂が硬いならローバウンス寄り、柔らかいならハイバウンス
  • 試打は10ヤードアプローチから: ウェッジは10ヤード以内を3球ずつ打つ。フルショットだけで決めるな

特にシャフトのミスマッチは見落とされやすい。アイアンが950GH・120gで、ウェッジだけDynamic Gold・130gだとタイミングが合わず、ダフりが増える。ウェッジ3本のシャフトはアイアンと10g差以内に揃える。ここを妥協すると、どれだけ高いヘッドを買っても機能しない。

もう一点、買い替えの経済性の話。古いウェッジを下取りに出して入れ替えると、実質コストが30〜40%下がる。RTX 4が下取りで6,000円、RTZの新品が28,000円なら22,000円で入れ替えられる。3年使う前提なら月610円だ。他ブランドも視野に入れたいなら3種類の仕上げ、複数のロフト - SM11 ウェッジチェックでボーケイSM11の選び方と並べて読むと、自分の基準がさらに明確になる。

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よくある質問

Q. RTZとRTX ZIPCOREはどちらを買うべきですか?

打感を優先するならRTZ、コスパと総合性能を取るならRTX ZIPCOREだ。HS42〜46m/s・ハンデ10〜18の層であれば、中古のRTX ZIPCOREを1本13,000円前後で入手してから「打感の物足りなさ」を確認した後にRTZへ移行するルートが無駄がない。いきなりRTZ新品に2万8,000円を払う必要はない。

Q. クリーブランドのウェッジはバウンス何度を選べばよいですか?

日本の一般的なコース(柔らかい芝・深いラフ)ではミッドバウンス10〜12度が実用の中心。ローバウンス8度以下はタイトなフェアウェイとバンカーエッジ専用で、HS40前後のアマが汎用に使うと刃が入らないトップが増える。RTX ZIPCOREの「M(ミッドグラインド)」から始めて、バンカーに特化したいならSを足す2本体制が無難だ。

Q. RTX 4とRTX ZIPCOREは中古で何が違いますか?

RTX 4(2019年)は溝精度と打感は水準以上だが、重心設計でZIPCOREが上回る。ZIPCOREは軽比重セラミックピンを内蔵しており、重心を低く深く配置することでスピン量の安定性が高い。中古相場の差は1本あたり2,000〜4,000円程度。価格差ならRTX 4もあり得るが、スピン安定を取るならZIPCOREを選ぶべきである。

Q. 56度1本と52度+58度2本体制、どちらが先ですか?

スコア90〜100の層は52度+56度の2本が先だ。58度は刃が立ちすぎてザックリのリスクが上がる。56度を軸にアプローチ距離を60〜90ヤードでコントロールできるようになってから、バンカーと30ヤード以内の超ショートゲーム用に58度を追加する順序が正しい。PWとの距離ギャップが15ヤード以上あく場合は52度が先に必要になる。

Q. SMART SOLEはスコア100前後でも使えますか?

RTX系ではなくSMART SOLEを選ぶ基準は「ダフリとトップが交互に出て100ヤード以内が怖い」層だ。超広ソールの自動調整機能でミスに寛容で、スコア95〜105・HS38〜42m/sには実戦向きな選択肢である。ただし、スピンコントロールの繊細さはRTX ZIPCOREに劣る。技術が伸びたときにSMART SOLEの限界が来るので、上達意欲が高い人はRTX ZIPCOREのMグラインドを選んだほうが長く使える。

最後に決めるならこの一問だけ答える

「PWとの距離差が何ヤードあるか、今日測れるか」。これだけ答えられれば、クリーブランドのウェッジ選びは7割解ける。PW130ヤード・50度110ヤード・54度95ヤード・58度80ヤードで並ぶなら、あなたの3本組は50/54/58で確定する。スキル帯でモデルが決まり、バウンスは通うコースの芝で決まる。

試打機の前で30分迷うより、練習場で現在のPWを10球打って平均飛距離を測れ。それが最短の答えだ。次のラウンドで、100ヤード以内のアプローチ精度は道具より先に自分の距離把握で決まる。

参照元

なお、クリーブランド RTX 6 ウェッジ 評価 選び方については「クリーブランド RTX 6 ウェッジ 評価と選び方の徹底比較」で詳しく解説しています。

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