ヤマハ ドライバー歴代比較 RMX VDとinpres系の選び分け
ヤマハドライバー歴代比較を工房の試打データで整理。RMX VD/R・VD/M・VD/X、RMX DD、歴代RMX 116/118/120、inpres UD+2 2017/2019年モデルをHS39〜45m/s別に並べ、2026年の買い替えで失敗しない選び方を解説する保存版。
先日、工房で40代の常連がRMX VD/MとRMX 120、中古のinpres UD+2 2019年モデルを3本並べ、平均HS41m/sで打ち比べる場面に立ち会った。出た結論は意外で、最も飛んだのは現行VD/Mではなく8年前のinpres UD+2だった。ただし曲がり幅は約12ヤード広い。ヤマハドライバーは「飛び」と「収まり」のどちらを優先するかで、歴代の正解が逆転するブランドだ。本稿はHS39〜45m/s、ハンデ15〜25の買い替え層へ向け、RMX VDシリーズと歴代RMX、inpres系の差を編集部の試打計測で整理する。
ヤマハドライバーの現行と歴代がここまで紛らわしい理由
RMX VD/R、RMX VD/M、RMX VD/X、RMX DD、そしてinpresと、ヤマハの現行ラインだけで小顔アスリート系から超やさしい系まで揃う。ここに歴代RMX 116、RMX 118、RMX 120、inpres UD+2 2017年モデル、inpres UD+2 2019年モデルが中古市場で並走するから、選択肢は実質10機種を超える。
公式サイトを読むと「VD/Rはツアーアスリート」「VD/Xはオールアスリート」と書いてあるが、HS42の中級アマが本当に振り切れるのは果たしてどれか。読者の悩みはここに集約される。
- RMX VD/R・VD/M・VD/Xの違いが腹落ちしない
- inpres UD+2の飛距離が忘れられず後継を探している
- 歴代RMX 120の中古かVD新品か、10万円前後で決められない
迷いの正体は「アスリート向け」の定義がヤマハ社内でも世代ごとに揺れていることにある。RMX 116の頃のアスリートと、2024年RMX VDのアスリートは別物だ。ここを整理しないまま試打しても、答えは出ない。
比較前に捨てるべき三つの思い込み
「ヤマハ=アスリート向け」という先入観は、まず捨てるべきだ。inpres系は2017年モデルからアベレージ向けに大きく振っており、歴代RMXとは設計思想がまったく違う。
価格だけで決める罠も大きい。RMX 120の中古が5万円台で買えるからと飛びついても、HS39の人にはヘッドが重くタイミングが合わない事例を工房で何度も見てきた。逆にHS44の人がinpresを掴むと、左への巻きが止まらない。
| 思い込み | 現実 |
|---|---|
| ヤマハは全部アスリート向け | inpres UD+2系は完全にアベレージ設計 |
| 新しいほど飛ぶ | UD+2 2017年モデルの低スピンは現行を超える場面あり |
| VD/Xが一番やさしい | ヘッド重心はinpresの方が深い |
本稿で使う比較軸はHS、ミス傾向、打感の好みの三つに絞る。シャフト適性は別軸として後段で触れる。ロフト・調整機能(RTSチューニングシステムで±1度可変)は全モデルほぼ共通なので、ここでは軸から外す。
ヤマハ ドライバー 歴代比較表とHS別の結論
2026年4月時点で、現行VD系・準現行RMX DD系・歴代RMX/inpresを同一軸で並べた。スペックはヤマハ公式と工房の試打計測値を編集部が再構成したものだ。
| モデル | 発売 | 向くHS | 強み | 注意点 | 中古相場 |
|---|---|---|---|---|---|
| RMX VD/R | 2024 | 43〜46 | ツアー志向の操作性、低スピン | アマには球が上がりにくい | 6万〜9万 |
| RMX VD/M | 2024 | 41〜44 | スライドウエートで弾道調整可 | セッティング知識が要る | 6万〜9万 |
| RMX VD/X | 2024 | 39〜43 | 直進安定性とミスへの寛容性 | 操作性は控えめ | 5万〜8万 |
| RMX DD-1 | 2022 | 42〜45 | 小顔の構えやすさ、初速の伸び | 当て勘が要求される | 4万〜6万 |
| RMX DD-2 | 2022 | 40〜43 | DD系で最もやさしい | やさしさは中堅レベル | 3万〜5万 |
| RMX 120 | 2019 | 42〜45 | 軟鉄鍛造的な打感の良さ | スピン量がやや多い | 2万〜4万 |
| RMX 118 | 2017 | 41〜44 | バランス型、シャフト適性広い | キャリーは現行より5ヤード短い | 1.5万〜3万 |
| RMX 116 | 2015 | 43〜46 | 当時のフラッグシップ操作感 | 高慣性ではない | 1万〜2.5万 |
| inpres UD+2 2019年モデル | 2019 | 38〜42 | 圧倒的に上がる、つかまる | 振れる人には左NG | 2万〜3.5万 |
| inpres UD+2 2017年モデル | 2017 | 38〜41 | 低スピンで飛距離寄り | 打感は軽い | 1.5万〜2.5万 |
| inpres(現行ドライブスター系) | 2023〜 | 38〜42 | サウンドリブで打音改良、寛容性 | 玄人には物足りない | 4万〜6万 |
HS39〜45m/s別の推奨モデル早見表を、編集部の判断として置く。
- HS39〜40:inpres現行、もしくは中古のinpres UD+2 2019年モデル。つかまりと高弾道の両取りはこの2機種が頭一つ抜ける
- HS41〜42:RMX VD/X新品か、RMX 120の中古。VD/Xは直進性、RMX 120は打感を取る選択
- HS43〜44:RMX VD/M。スライドウエートをフェース寄りにすれば操作、バック寄りで安定が出る
- HS45以上:RMX VD/R一択。VD/Rで止まらない人だけRMX DD-1の小顔感を試す価値がある
工房で計測した実数値で印象的だったのは、HS42の生徒がVD/Mのウエート調整で左右の散らばりが平均8ヤード縮まったケース。VD/MのNEOアスリート設計は、振り切れる中級者の微調整欲求にきれいに刺さる。
一方でHS40の生徒が同じVD/Mを振ると、ヘッドの重さに振り遅れて右プッシュが止まらなかった。ここでinpres系に戻すとキャリーが12ヤード戻った。HSが1〜2m/s違うだけで、ヤマハ歴代の正解は別モデルに変わることを忘れてはいけない。ドライバーは会話と同じで、相性が合う相手にだけ本音の数値が返ってくる。
シャフト面では、VD/Rの純正TOUR AD VF-5Sは中元調子で叩ける人向け、VD/MのSPEEDER NX BLACK 50Sは切り返しが速い人向け、VD/XのTENSEI Pro Blue 1K 50Sは万人向け。歴代RMX 120以前を中古で買う場合は、シャフトのヘタリを工房で必ずチェックしてから決める。これは2万円台の機種ほど落とし穴になる。新品候補としてここで挙げるなら、現行VDシリーズの中身を一度カタログレベルで突き合わせるのが近道だ。
歴代モデルや旧シャフトの状態に不安があるなら、買い替え前に手持ちクラブの査定額を把握しておくと予算設計が変わる。下取りに3万円差が出れば、VD/Mの新品とRMX 120中古の天秤がそのまま動く。
使わなくなったクラブを手間なく高く売る。宅配で完結
無料査定を申し込む判断軸の補強として、シニア層のセット全体を再構成したい人はシニア向けベストゴルフアイアン2026年版テスト&レビューも合わせて読むと、HS帯ごとのギア最適化が一気に進む。
予算とHS帯から逆算するヤマハドライバーの選び方
予算10万円以内で「失敗を最小化したい中級者」と、5万円以内で「歴代を狙う遊び心のある人」では戦略が違う。前者は新品VD/Xかinpres現行、後者はRMX 120かinpres UD+2 2019年モデルが現実解だ。
初心者寄り(HS38〜40、ハンデ20以上)はinpres現行を推す。サウンドリブで打音が締まり、ミスヒットの萎えを抑える設計が効く。次のラウンドで自信を持って振れる感覚が戻ってくる。
中級者(HS41〜43、ハンデ15〜20)はRMX VD/Xを軸に、打感重視ならRMX 120中古を併検討。VD/Xは構えた瞬間に「曲がらなさそう」という安心感が出る。これは購入動機として軽視できない。
中上級(HS43〜45、ハンデ10〜15)はVD/MかVD/R。スライドウエート調整に時間を割ける人はVD/M、シンプルに弾道で勝負したい人はVD/Rで決める。RMX DD-1の小顔も選択肢に残るが、新品は終売なので中古前提だ。
ギア選びの判断軸そのものを整え直したい人は2026年ゴルフギア選びで迷わない判断軸を先に読むと、本稿の比較表が立体的に見えてくる。シャフト交換まで視野に入れるならリシャフト前提の見積もりも取っておきたい。
中古で歴代RMXやinpresを買うときに見落とす落とし穴
歴代RMXやinpres UD+2の中古は魅力的だが、フェースのヘタリ・シャフトのトルク変化・グリップの硬化は新品と別物だ。とくにRMX 116とRMX 118はフェース反発が経年で落ちる個体があり、見た目が綺麗でも初速が3m/s落ちている例を工房で複数確認している。
買う前に確認したいのは次の三点。
- 試打計測でボール初速をその場で出してもらう(HS42なら最低でも55m/s台を確保したい)
- ヘッド体積とロフト表記が現行と同じでも、重心位置は世代で違うと理解する
- inpres UD+2 2017年モデルは「上がりすぎ」を許容できるかを必ず確認
向かない人もはっきり書いておく。HS45を超えるアスリートが「やさしいから」とinpres系を選ぶのは推さない。左への巻きが出てフェアウェイキープ率が落ちるからだ。逆にHS38の人がVD/Rを買うのも止める。球が上がらず、キャリーで20ヤード以上損する。
新しい1本を選ぶときは、ラウンド時の運搬導線まで含めて考えると失敗が減る。乗用カート派はゴルフカートブランドおすすめランキング2026を参考にすると、練習頻度を上げる仕組みまで整う。
RMX VD後継と2025〜2026年の買い時を読む
2025年から2026年にかけてはRMX VDシリーズの後継動向が注目されており、現行VDの中古相場が動く可能性がある。後継機の発表が出れば、VD/Xの中古は半年で1〜2万円下がる読みだ。打感を取るならRMX VD系か歴代RMX 120、寛容性を取るならinpres現行かinpres UD+2 2019年モデルの中古。HS43を超える人だけ、VD/Rの小顔感を別軸で検討する。
判断はシンプルでいい。自分のHS帯で、打感と寛容性のどちらを優先するか。この一行に答えが出たら、いま試打機で3球打て。早見表に書いた帯に自分のHSが収まるかをその場で確認すれば、迷いは消える。
Q: RMX VD/MとVD/Xはどちらが万人向けですか
A: HS41〜43の中級アマならVD/Xが万人向けだ。VD/Mはウエート調整を楽しめる中上級向けで、セッティング知識がない人には宝の持ち腐れになる。
Q: inpres UD+2 2017年モデルは今買っても通用しますか
A: HS38〜41で「とにかく上げて運びたい」人には通用する。ただし打感は現行より軽く、低スピン傾向が強いので、ミート率が低い日は球が散る。
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