パターグリップの握り方5種を徹底比較

パターグリップの握り方5種類を手首ロック度・利き手の影響・ヘッド相性の3軸で徹底比較。逆オーバーラッピング、クロスハンド、クロウなど各グリップの特徴と選び方を解説し、あなたに合う1本を見つけるための判断基準を紹介します。

パターグリップの握り方5種を徹底比較

パターグリップの握り方5種を徹底比較

1メートルのパットを外した瞬間、グリップを見つめ直したことはないだろうか。パターの握り方は5種類あり、それぞれ手首の制御力やストローク軌道がまるで違う。自分の弱点に合った握り方を選ぶだけで、3パットは確実に減らせる。この記事では5つのパターグリップを同じ軸で比較し、あなたに合う1本を絞り込む。

なぜパターグリップで迷うのか

「パットに型なし」という格言がある。実際、PGAツアーを観ても選手ごとに握り方はバラバラで、タイガー・ウッズとジョーダン・スピースではまるで別物だ。

問題は、選択肢が5種類もあるのに「何を基準に選ぶか」が語られにくい点にある。ゴルフショップで店員に聞いても「好みですね」と返されることが多い。結果、なんとなくショットと同じ握り方のまま何年もプレーし、パットだけスコアが停滞する。そんなゴルファーは少なくない。

迷う原因はシンプルで、比較軸を持たずに試しているからだ。手首の動きやすさ、利き手の力加減、ストローク軌道の3点で整理すれば、候補は2つまで絞れる。

「プロが使っているから」では選べない

松山英樹が逆オーバーラッピングだから自分もそれでいい、とは限らない。プロは何千時間もの反復練習でグリップと身体を最適化している。アマチュアが同じ握り方をしても、手首の強さや前腕の柔軟性が違えば結果は変わる。

もう一つ捨てたい思い込みは「太いグリップに替えれば解決する」という発想。グリップの太さは握り方と組み合わせて初めて効果が出る。太さだけ変えても、手首をこねる癖が消えるわけではない。

今回の比較では、以下の3軸を使う。

  • 手首のロック度合い:手首が動きやすいか、固定されるか
  • 利き手の影響:右手(右打ちの場合)の力がストロークに出やすいか
  • 相性の良いヘッド形状:ピン型かマレット型か

この3軸で5種類を並べると、自分の弱点に刺さるグリップが見えてくる。

5種類のパターグリップ比較表と結論

握り方 手首ロック 利き手の影響 向くヘッド 向く人 注意点
逆オーバーラッピング やや出る ピン型・マレット両方 迷ったらまずこれ 手首が強い人は暴れやすい
クロスハンド 抑えられる マレット型 右手で押す癖がある人 距離感が出にくい場合あり
クロウ かなり抑えられる マレット型 イップス気味の人 繊細なタッチが出しにくい
アームロック 最高 ほぼゼロ 大型マレット 機械的に打ちたい人 長めのパターが必要
プレイヤー(合掌) 中〜高 均等 ピン型 両手の一体感を求める人 慣れるまで違和感が残る

迷ったら逆オーバーラッピングから始める

逆オーバーラッピングは、左手の人差し指を右手の小指と薬指の間に重ねる握り方。ALBAの解説でも「最もオーソドックス」と位置づけられており、タイガー・ウッズ、松山英樹、古江彩佳、ローリー・マキロイなど、トッププロの採用率が圧倒的に高い。

実際にこの握り方でストロークすると、通常のショットグリップとの違和感が小さく、練習グリーンで10分もあれば感覚がつかめる。手首を完全にはロックしないので、距離感を手のひらで調整しやすいのが強みだ。

ただし、右手の力が強いゴルファーだとインパクトで手首がこねやすく、ショートパットで引っかけるミスが出る。その症状が出たら、次の選択肢に進む。

右手の暴れを止めたいならクロスハンド

クロスハンドグリップは、左手を下・右手を上に入れ替えて握る。宮里藍、石川遼、ジョーダン・スピース、畑岡奈紗が採用してきた握り方で、手首のロック度合いが一段上がる。

窮屈に感じるのが正解。その窮屈さが右手の余計な力を封じ、フォロースルーをまっすぐ出しやすくする。まず50球ほどクロスハンドで1メートルを繰り返し打ってみてほしい。ストロークの軌道が安定する感覚がつかめるはずだ。

「逆オーバーラッピングで引っかけが出る人」は、まずクロスハンドを2週間試す価値がある。

グリップの太さとの相性も見逃せない。クロスハンドは細めのグリップだと左手に力が入りすぎる傾向がある。やや太めのパターグリップに替えると、両手のバランスが取りやすくなる。

アライメント矯正で3パットを減らす。自宅で始めるパッティング改善

【CROSS PUTT】

スーパーストロークのS-Techは、クロスハンドとの相性が良い中太タイプ。表面のノンテーパー構造が両手の圧力を均一にしてくれるため、左手下のクロスハンドでも握り圧が偏りにくい。価格帯は3,000〜4,000円前後で、グリップ交換の入門としても手を出しやすい。

イップス対策にはクロウかアームロック

クロウグリップは、左手は通常どおり握り、右手は親指と人差し指でシャフトを挟むように添えるだけ。右手をほぼ使わない構造なので、インパクトで手がビクッと動くイップスの症状を物理的に封じ込められる。

さらに手首の関与をゼロに近づけたいなら、アームロックグリップが最終手段になる。左前腕にシャフトを沿わせて固定するため、ストロークは肩の回転だけで行う。PGAツアーではマット・クーチャーが長年この握り方を使い、安定したパッティングスタッツを維持してきた。

ただし、アームロックは通常より1〜2インチ長いパターが必要になる。手持ちのパターでは試しにくいので、ショップで専用モデルを握ってから判断したい。

両手の一体感ならプレイヤーグリップ

合掌するように両手のひらを向かい合わせて握るプレイヤーグリップは、左右の力を均等にしやすい。ピン型パターとの相性が良く、フィーリング重視のゴルファーに向いている。

ただしストロークの再現性ではクロスハンドやクロウに一歩譲る。距離感は出しやすいが方向性はやや不安定になりがちで、ショートパットよりミドル〜ロングパットで真価を発揮するタイプだ。フェアウェイウッドのトップは右脚で直せるで触れたような下半身の安定は、プレイヤーグリップでもストロークの土台になる。

握り方を決めてからグリップを選ぶ順番が正解

握り方が決まっていない段階でグリップ本体を買い替えても、効果は半分以下になる。順番を間違えないでほしい。

  • 初心者(予算〜3,000円):逆オーバーラッピング+純正グリップのままで十分。まず握り方を2週間固めることが先
  • 中級者で3パット癖あり(3,000〜5,000円):クロスハンドに切り替えつつ、太さを1段階上げたグリップに交換する
  • イップス傾向あり(5,000円〜):クロウまたはアームロック対応の専用パターグリップを検討。形状が特殊なのでフィッティングを受けるのが確実

「握り方を変えたいけど今のパターで合うか不安」という人には、オデッセイのストロークラボシリーズが試しやすい。カーボンとスチールの複合シャフトでヘッドの安定性が高く、逆オーバーラッピングからクロスハンドへの移行期でもストロークが暴れにくい。実売1万5,000〜2万5,000円前後で、マレット型のラインナップが豊富だ。

握り方を変えるときに失敗する3つのパターン

グリップ交換や握り方の変更で逆にスコアを崩すケースは決まっている。

  • ラウンド直前に変える:練習グリーンで5分試しただけで本番に臨むと、距離感が合わず逆効果になる。最低でも2週間、練習場で打ち込んでから実戦に持ち込む
  • 太さだけ変えて握り方はそのまま:太いグリップは手首の動きを抑える効果があるが、握り方が合っていなければ効果は半減する
  • 1ラウンド中に複数の握り方を切り替える:「前半クロスハンド、後半逆オーバーラッピング」では、どちらの感覚も身体に定着しない

RIZAPゴルフで変わる人と変わらない人の違いでも触れられているように、スキル定着には一定期間の反復が欠かせない。パターグリップも同じで、「2週間は1つの握り方だけで打つ」と決めたほうが結果は出やすい。

向かない組み合わせについても正直に書いておく。クロウグリップやアームロックは、距離感を手先で微調整したいタイプには窮屈すぎる。タッチの繊細さを重視するなら、逆オーバーラッピングかプレイヤーグリップに留まるほうがスコアは安定する。

Q: パターグリップの握り方は途中で変えてもいい?

変えること自体は問題ない。ただし、シーズン中に何度も切り替えるとどの握り方も中途半端になる。オフシーズンや練習期間を設けて、1つの握り方に最低2週間は集中するのが定着のコツだ。

右手の力加減だけ確かめればいい

5種類を全部試す必要はない。判断基準はひとつだけ。

「1メートルのパットで、右手に力が入るか入らないか」。

入るなら、クロスハンドかクロウを試す。入らないなら、逆オーバーラッピングのまま距離感の精度を磨くほうが効率的だ。次の練習で、1メートルを10球打ってみてほしい。右手の感覚を観察するだけで、あなたに合うパターグリップは自然に絞れる。

参照元

アライメント矯正で3パットを減らす。自宅で始めるパッティング改善

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