Golf Pride グリップ全モデル比較 Tour VelvetとMCCで迷う人への処方箋

Golf Pride グリップ全モデルを工房の装着実績で比較。Tour Velvet・MCC・CP2・Z-Gripの違いを素材・太さ・重量の同じ軸で並べ、予算別・雨天対応別・握力別に向く1本を提示。迷ったときの判断軸を一つに絞り、次のラウンドで試せる手順まで踏み込んだ決定版だ。

Golf Pride グリップ全モデル比較 Tour VelvetとMCCで迷う人への処方箋

工房で500本リグリップして見えた迷いの正体

工房で年間500本以上のリグリップを担当してきた経験から、先に結論を置く。Golf Pride のグリップ選びで迷う原因はほぼ一つだ。ラインナップが30種類を超え、しかも「太さ」「素材」「バックライン」の3軸が独立して動くから、組み合わせが膨大になる。

先日も、HS42m/sでスコア95前後の常連が来店し、「Tour Velvet と MCC、どっちがいいか」と2時間悩んでいた。私の答えはシンプルだ。「直近1年で雨か汗で滑った記憶があるならMCC、なければTour Velvet」。判定軸は一つで足りる。

Golf Pride はPGAツアーでの使用率が突出しており、ツアープロの装着比率が80%前後という集計もある(出典: Golf Pride 公式 / 2024シーズン)。とはいえ、握力60kg超でHS50m/sのプロと、HS40m/s前後の週末ゴルファーでは、合う硬さも太さも別物だ。プロ採用率を根拠に選ぶと外す。プロが使うから合う、は最大の罠である。

この記事では、Tour Velvet・MCC・CP2・Z-Grip など主要全モデルを同じ軸で並べ、どのタイプのアマチュアがどれを選ぶべきかを工房の現場感覚で解く。読み終わる頃には迷いは消えている。グリップは2,000円前後の小さな投資だが、スイングの再現性を握る最後のピースだ。インパクトは握手と同じ、強すぎても弱すぎても会話が壊れる。

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比較前に捨てるべき3つの思い込み

「プロが使っているから」で選ぶと外す。先に思い込みを潰しておく。

  • 「コード入りは上級者用」という誤解 → 手汗が多いなら初心者でもコード一択でいい
  • 「太いグリップは手の大きい人専用」という誤解 → 手首を使いすぎる引っ掛け持ちは、手が小さくても太めが効く
  • 「Tour Velvet が定番だから無難」という発想 → 雨で滑った経験があるなら、定番でも合っていない

今回の比較軸は4つに絞る。素材(ラバー/コード/ハイブリッド)、太さ(スタンダード/ミッド/ジャンボ)、重量、バックライン有無。1本あたりの実勢価格は1,200〜2,800円で大差ないため、選定軸からは外す。

握る強さの目安はこうだ。歯ブラシを握る程度の力でヘッドが暴れないなら、ラバーのスタンダードで足りる。練習場で毎回シューズが擦れるほど踏ん張るタイプは、コード混在のハイブリッドに寄せる。会話が成立しない硬さを選ぶと、テンポごと壊れる。試打必須。

Golf Pride 全モデル比較表と用途別の勝者

主要モデルを同じ軸で並べた。工房での装着実績とメーカー公称スペックを突き合わせている。先に結論を置く。総合バランスならTour Velvet、雨対策ならMCC、握力低下ならCP2、これで9割の選択は終わる。

モデル 素材 太さ感 重量 向く人 価格帯
Tour Velvet ラバー 標準 50g 標準的なアマ全般・迷ったらこれ 1,200〜1,500円
Tour Velvet Plus4 ラバー 下太め 53g 手首の使いすぎを抑えたい人 1,400〜1,700円
MCC ハイブリッド(上コード+下ラバー) 標準 52g 手汗あり+握り心地も欲しい人 1,800〜2,200円
MCC Plus4 ハイブリッド 下太め 55g フック持ち・HS40以上 2,000〜2,400円
MCC Teams ハイブリッド 標準 52g カラーで気分を上げたい人 2,200〜2,600円
Z-Grip フルコード 標準 49g 手汗多い・タフな握り感重視 1,800〜2,200円
CP2 Pro ラバー(ソフト) やや太 56g 握力弱め・シニア・女性 2,200〜2,600円
CP2 Wrap ラバー(ソフト) 太め 60g 関節痛持ち・衝撃を抑えたい人 2,400〜2,800円
CPX ラバー(超ソフト) 標準 50g 振動が気になるアマ 2,000〜2,400円
Tour Wrap 2G ラバー(ラップ調) 標準 50g 巻き革風の質感が好きな人 1,400〜1,800円

総合バランスで最も推せるのは Tour Velvet だ。1,300円前後で買え、握り心地・耐久性・馴染みやすさの3点が破綻しない。HS35〜45m/s、手汗が極端でないアマなら、これで外さない。出典: ゴルフダイジェスト・オンライン特集記事(2020年掲載)でも入門モデルの基準として位置付けられており、日本の量販店流通量も他モデルを大きく上回る。私が選ぶならこの1本である。

ただし用途別の勝者は分かれる。雨天ラウンドが多いなら MCC、シニアで握力が落ちてきたなら CP2 Pro、フック持ちで左を消したいなら MCC Plus4。これが工房の即答パターンだ。

MCCについて補足する。上半分にコード、下半分にラバーを配置したハイブリッド構造で、左手はしっかり、右手は柔らかく、という配分である。装着直後に握ったアマが「これは違う」と口にする頻度が高い1本。価格はTour Velvetの1.5倍だが、雨で1度でも滑ってOBを打った経験があるなら、差額1,000円は安い投資だ。1OBで失う2打のほうが、はるかに高くつく。買わないリスクのほうが大きい。

向かないのは、手のひらが硬めで握力の強い人。コード部分が硬く感じ、長時間ラウンドで指の付け根が痛くなる事例を何度も見てきた。こういう人はTour Velvet継続が正解である。「合わない人にも一応おすすめ」とは書かない、というのが工房の原則だ。

握り感の好みが固まっていない方は、本体側の選定軸も同時に見直したい。2026年フェアウェイウッドおすすめ7選で長物の選び方を整理しておくと、グリップ選定も連動して決まる。

ゴルフプライド MCC グリップ 現行モデル

CP2系は別軸で考える1本だ。HS低下期に入った50代以上で飛距離維持に動いている方は、握力を温存できるソフトラバー系が効く。グリップを強く握らずに済むため、テンポが安定する。組み合わせの考え方はシニアゴルファーに効く低圧縮ボール5選で整理した低圧縮ボールの選定基準と同じ思想だ。力を入れずに飛ばす設計に統一すると、ラウンド後半のミスが減る。

球の選び方に踏み込みたい方は、2026キャロウェイChrome Tour徹底分析も合わせると、スピン量とグリップ硬度の関係が見えてくる。

予算とプレースタイルで決める1本

予算とスタイルで切り分けると迷いが消える。判断のフローはこうだ。

  • 〜1,500円/本・スコア100前後 → Tour Velvet スタンダードM60。13本交換しても2万円以下に収まる
  • 1,800〜2,200円/本・スコア90前後で雨天もラウンド → MCC スタンダードM60バックライン無し
  • 2,200円〜・握力が落ちてきた50代以上 → CP2 Pro。ソフトラバーで衝撃が抜ける
  • フック・引っ掛けが課題で手首を止めたい → Tour Velvet Plus4 か MCC Plus4。下半分が太く手首の返りが7-10%抑制される

工房で一番多い勘違いは、「全クラブを同じグリップで揃えなければいけない」という固定観念だ。ドライバーは MCC、アイアンは Tour Velvet、ウェッジは Z-Grip(フルコードで雨でも滑らない)、という組み合わせは合理的である。クラブごとに必要な情報量が違う以上、グリップを変えて当然だ。私はドライバーだけMCC・残り12本Tour Velvetを推す。

ゴルフプライド グリップ スペック比較 全モデル

向かないケースとバックラインの落とし穴

向かないケースを正直に書く。CP2 Wrap は太くて柔らかいが、フィンガー寄りで握るタイプには合わない。太すぎて指が回り切らず、トップでクラブが暴れる。スコア80台でフィンガー気味に握る方は、スタンダード径を選ぶべきだ。

Z-Grip のフルコードは雨に強いが、素手でラウンドする派には強すぎる。手のひらの皮が剥ける事例を工房で複数見てきた。グローブ前提のグリップだと割り切ること。

バックラインの有無も慎重に。バックラインありは初心者向けと言われがちだが、これは半分間違いだ。ドローを打ちたい人、フェースを開いて握る癖を直したい人にも効く。逆にカット軌道で持ち球を作っている上級者は、バックラインなしのほうがフェース操作の自由度が高い。出典: KIMAMANASITE(2023-12-06)でも形状による握り感の差が解説されており、私の現場感覚とも一致する。

交換時期は1年または40ラウンドが目安。表面が光り出したら寿命と判断する。古いグリップを使い続けると、無意識に握力で補正するため肘や手首を痛める原因になる。光ったら替え時だ。

Q: Tour Velvet と MCC、結局どっちを買えばいい?

A: 直近1年で雨か汗でグリップが滑った記憶があるなら MCC、なければ Tour Velvet。それ以上の判定軸は不要だ。差額1,000円は1OBで吹き飛ぶ。

Q: 全13本まとめて交換すべき?

A: いきなり全本はすすめない。ドライバー1本だけ装着して2ラウンド試し、感触を確認してから残り12本に展開するほうが失敗が少ない。工賃込みで1本2,000円前後、まず一歩から動け。

ゴルフプライド Z-Grip CP2 グリップ

次のラウンドまでにやること

判断軸は一つでいい。「直近のラウンドで雨か汗で滑った記憶があるか」。Yesなら MCC か Z-Grip、Noなら Tour Velvet。Plus4 か通常か、M60 か M62 か、という細部は1本だけドライバーに装着して2ラウンド試してから決めればいい。

2026年5月時点で、Golf Pride の主要モデルは大手量販店・工房ともに在庫が安定している。マイベストの2026年5月ランキングでもMCC・CP2・Tour Velvet系が上位を占めており、流通量と評価の両面で買い時だ。工賃込みでも1本あたり1,500〜3,500円。次のラウンドまでにドライバー1本だけリグリップしろ。それで答えが出る。13本まとめて発注する前に、まず1本。これが工房からの最後の助言である。

ゴルフプライド グリップ ランキング 全機種

参照元

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