カート道路からの救済を無罰で受ける方法

カート道路にボールが止まったときの無罰救済の手順を解説。ニヤレストポイントの決め方から膝の高さでのドロップ方法、再ドロップの条件まで3ステップで整理。競技参加前に確認しておきたいポイントも網羅。

カート道路からの救済を無罰で受ける方法

カート道路にボールが止まったとき、無罰で救済を受ける権利がある。これを知らずにそのまま打ち続けると、クラブを傷めるだけでなく、競技では手順ミスで余計なペナルティを受けることにもなりかねない。正しいドロップ方法を3ステップで整理しておけば、コース上でも迷わず動ける。この記事では「カート道路の救済って本当に無罰なの?」という初歩的な疑問から、再ドロップの条件まで順番に答えていく。


カート道路で迷う人が増える理由

月例競技に初めて出たゴルファーや、競技経験がほとんどない人から「カート道路にボールが乗ったとき、どこにドロップすればいいのかわからなかった」という話はよく聞く。

普段のラウンドでは同伴者が「そこらへんに置いていいよ」と言ってくれるため、正式な手順を踏む機会がないまま年数だけ重ねてしまう。ところが競技に出た途端、誰も教えてくれない。

カート道路にまつわる救済は、ゴルフ規則16条「異常なコース状態からの救済」に定められている。カート道路は「動かせない障害物」に分類され、ボールが道路上に止まった場合だけでなく、アドレスをとったときに足がカート道路にかかる場合も救済の対象になる。

まず「何が対象になるか」を押さえてから、手順に進もう。


「とりあえずラフに置いていい」は競技では通用しない

カート道路の救済でよくある誤解が、「適当にラフに置けばいい」という認識だ。これは競技では誤所からのプレーとなり、2打罰の対象になる可能性がある。

もう一つ多い思い込みが「ニヤレストポイントは自分に有利な場所を選んでいい」というもの。たとえばカート道路の先に邪魔な木があった場合、「木を避けられる方向にニヤレストポイントを決めたい」と思うのは自然な発想だが、ゴルフ規則はその事情を考慮しない。ニヤレストポイントはあくまで「カート道路を完全に避けてショットでき、かつ元のボール位置から最も近い場所」だ。木の位置、斜面、ライの善し悪しは判断基準に入らない。

2019年のルール大改訂では、ドロップの高さが「肩の高さ」から「膝の高さ」に変わった。いまでも肩の高さからドロップしているゴルファーを見かけることがあるが、2026年4月時点では膝の高さからのドロップが正式な方法だ。古い感覚のまま競技に出ると、この一点だけでも手順の誤りになりうる。


カート道路の救済について順番に答える

Q: ボールがカート道路の上に止まったとき、必ず救済を受けなければいけない?

A: 救済を受けるかどうかは自分で決められる。カート道路にボールがあっても、そのままプレーすることは規則上許されている。ただし、道路上に止まったボールを打つのは現実的にリスクが高い。クラブのソールが道路に当たって怪我をする恐れもある。救済を受けた方が安全であることは間違いない。「競技だから正直に損な方を選ばないといけない」と思う必要はなく、有利・不利に関係なく救済を受けるかを自分の判断で選べるのがこのルールの前提だ。

ゴルフ ルール解説書


Q: ニヤレストポイントはどうやって決める? スタンスも含まれると聞いたが。

A: ニヤレストポイントを決めるには、実際にそのショットで使う予定のクラブを持って通常のアドレスをとり、カート道路への障害(ボールの位置、スタンスの両方)が完全になくなる最も近い地点を探す。右打ちであれば、カート道路の真ん中にボールがある場合、多くのケースでカート道路の左側がニヤレストポイントになる。右側はスタンスを取る分だけ元のボール位置から遠くなるためだ。

スタンスについても同じルールが適用される。ボールはラフに止まっていても、アドレス時に足がカート道路にかかるなら救済を受けられる。この場合も「カート道路から完全に足が離れる、かつ元のボール位置から最も近い場所」がニヤレストポイントになる。ティーやグリーンフォークをニヤレストポイントの地面に差し込んでマークするのが現場では一般的だ。


Q: 救済エリアへのドロップが救済エリア外に転がった場合はどうなる?

A: 一度ドロップしたボールが救済エリアの外に転がってしまった場合、もう一度ドロップできる(再ドロップ)。再ドロップは一度だけで、二度目も救済エリア外に転がった場合は、再ドロップのボールが地面に着地した地点にプレースして終了となる。

ここで覚えておきたいのは、救済エリア内にボールが止まった時点でインプレーになるという点だ。ライが悪い場所、ディボット跡、薄い芝の上であっても、救済エリア内に止まった瞬間にプレー続行となる。再ドロップはできない。だからこそ、最初にドロップする位置をよく見極めることが大事で、救済エリア内でできるだけライの良い場所を狙ってドロップするという意識を持っておこう。

2026年版カートバッグの選び方と比較も合わせて読んでおくと、コース用具まわりの知識が整理できる。


Q: ドロップの高さはどれくらい? 昔と変わったと聞いた。

A: 2019年のルール改訂以降、ドロップは「膝の高さ」から行う。具体的には、立った状態で膝の高さの位置からボールを落とす。それより高い位置(昔の肩の高さ)や、低い位置(地面に近い場所)からのドロップはいずれも規則違反となり、正しい手順でやり直す必要がある。2019年以前にゴルフを覚えた人ほど肩から落とす癖が残っていることがあるので、意識的に確認しよう。

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競技に出る前に確認しておきたい3ステップ

カート道路からの救済を正しく完了させるには、以下の手順を踏む。

  • STEP 1:ニヤレストポイントを決定する 実際に使うクラブでアドレスをとり、カート道路への干渉がなくなる最も近い地点にティなどでマーク。ピンに近づかない方向であることも確認する。
  • STEP 2:救済エリアを決定する ニヤレストポイントを基点に、パター以外で一番長いクラブ(通常はドライバー)を地面に置き、そのクラブレングス以内のエリアを救済エリアとして2箇所にマークする。ピンに近づく方向には救済エリアを設けない。
  • STEP 3:膝の高さからドロップする 救済エリア内にボールが止まれば完了。エリア外に出たら再ドロップ(1回限り)。2度目も出た場合は着地点にプレース。

この3ステップを頭に入れておけば、競技当日にカート道路でボールを見つけても慌てずに動ける。


救済よりアンプレヤブルを検討すべきケース

カート道路から救済を受けた結果、ニヤレストポイントが急な斜面や木の根元になってしまうことがある。「救済エリアはカート道路から外れているが、次のショットがほぼ不可能な場所」という状況だ。

この場合、救済を受けるか受けないかを再検討する余地がある。カート道路の救済は義務ではないため、そのままカート道路上からプレーする選択肢も残っている。あるいはアンプレヤブルを宣言して(1打罰で)別の場所にドロップするという選択も考えられる。

救済を受けると必ず得をするわけではない。現場で「救済後の状況がどうなるか」を先に確認してから救済を受けるかどうかを決める習慣をつけよう。特に競技前半でのロストボール、崖沿いのカート道路など、判断が難しい場面では同伴競技者かレフェリーに確認するのが賢明だ。


次のラウンドで実際に一度やってみる

ルールを頭で覚えるだけでは、現場でとっさに動けないことが多い。練習ラウンドのうちに、実際にカート道路でニヤレストポイントを決め、救済エリアを設定してドロップする一連の動作を一度やっておくと感覚が体に入る。

ニヤレストポイントにティを差す、クラブを地面に置いて救済エリアを確認する、膝の高さからドロップする、この三動作が自然にできれば、競技本番でも落ち着いて対処できる。

ゴルフ会員権の元が取れる場面と費用感を見ると、競技参加を本格化するときのコスト感覚も整理できる。競技ゴルフを始めるタイミングで、ルールまわりの知識と道具・環境の両方を見直しておくと、最初の数ラウンドが格段にスムーズになる。


参照元

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