グリーン上のスパイク跡とマーク修復ルール 2026年版

グリーン上のスパイク跡やボールマークの修復ルールを2026年版で解説。2019年改正により罰なしで直せる損傷の種類と、エアレーション穴など修復できないケースの線引きを表付きで整理。グリーンフォークの正しい使い方も紹介。

グリーン上のスパイク跡とマーク修復ルール 2026年版

グリーンに乗ったとき、パッティングラインにスパイク跡があって「これ直していいんだっけ?」と迷ったことはないか。2019年のルール改正から7年が経つのに、いまだに旧ルールのまま覚えているゴルファーが多い。結論から言えば、スパイク跡はグリーン上で罰なしに修復できる。ここではグリーン上の修復ルールを丸ごと整理する。


スパイク跡を「直せない」と思い込んでいる理由

「スパイク跡って直していいんだっけ」。この疑問を持ったゴルファーは正直で正しい。なぜなら、2019年より前にゴルフを覚えた人の多くは「スパイク跡は直せない」と教わっているからだ。

旧ルール時代、グリーン上で修復が認められていたのはボールマーク(ピッチマーク)と古いホールの埋め跡のみだった。スパイク跡は「あるがままにプレーする」原則のもと、たとえラインのど真ん中にあっても触れることができなかった。修復すればライの改善とみなされ、2罰打が科せられた。

R&AとUSGAはこの不公平さを認め、2019年の規則13.1cを改正した。内容は明快で、人や外的影響によって生じたグリーン上のあらゆる損傷を、罰なしに修復できるというものだ。ボールマーク、スパイクマーク、クラブや旗竿でついた傷、動物の足跡、古いホールの埋め跡もすべて対象になった。

問題は「知っているつもりが旧ルールのまま」というケースだ。2026年5月時点でも、同伴者に「スパイク跡は直しちゃダメ」と注意されたという話がコースで起きている。正確な知識を持っていると、自分のスコアを守れるだけでなく、同組のゴルファーを正しく助けることもできる。


旧ルールを知るほどはまりやすい3つの誤解

「ボールがグリーンにないと直せない」という思い込みが根強い。

ゴルフダイジェストの記事でも、グリーン外にボールが止まっている状況でラインのスパイク跡を修復しようとした同伴者に「ダメよ」と指摘するシーンが紹介されていた。指摘した側は正確にルールを知っているつもりだった。だが正解は逆だ。ボールがグリーン上にあるかどうかに関わらず、グリーン上の損傷は修復できる(規則13.1c)。

もう一つの誤解が「修復できないもの」の線引きだ。修復が認められていないのは次のケースに限られる。

  • エアレーションの穴(グリーン管理のために機械でつけた穴)
  • バーチカル・モウイングによる溝
  • 雨や自然現象でできた凹凸

要するに「人がつけた損傷かどうか」がわかれば、ほぼ迷わない。コース管理作業や自然が原因のものは触れない。人がつけたものなら直せる。この一本の線で判断できる。

3つ目がカラーの扱いだ。ボールがまだグリーンに乗っていない状態でカラーのボールマークを修復すると、ライの改善とみなされ罰が発生する。カラーはグリーンではない。ここを混同すると思わぬペナルティを招く。


グリーン修復ルール Q&A 4問

Q: スパイク跡をパターのヘッドで押してならしてもいい?

A: 問題ない。規則13.1cは修復の方法として「手、足、他の体の一部、または通常のボールマーク修理器具、ティ、クラブ」を認めている。パターのヘッドで軽くトントンと押してならす方法は規則の範囲内だ。ただしグリーンを不当に改善するような過剰な行為(ホールに向かって道を作る、認められない器具を使うなど)は規則8.1a違反で一般の罰を受ける。スパイク跡をならす程度なら何の問題もない。


Q: ボールマーク(ピッチマーク)の正しい直し方は?

A: 間違った方法で修復するとグリーンを傷める。正しい手順は3ステップだ。

  1. くぼみの外側から中央に向けてグリーンフォークを斜めに刺し、芝を中央に寄せる
  2. 周囲4方向から同じ操作を繰り返してまんべんなく芝を集める
  3. パターの底で軽く叩いて表面を平らにならす

絶対にやってはいけないのが、フォークの先端を持ち上げるように動かすことだ。芝の根が切れてしまい、再生しなくなる。「起こす(立てる)」動作で芝を「寄せる」イメージが正解だ。グリーンフォークがなければロングティーでも代用できるが、2本足タイプのフォークに比べて回数が増えて仕上がりが粗くなる。ラウンドには必ずフォークを携帯したい。

ボールマーカーと一体型になったフォークは紛失リスクが下がり、いざというときに迷わず取り出せる。Seekerボールマーカーは買いか?機能と選び方で具体的な選び方をまとめているので参考にしてほしい。

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Q: 旗竿を抜くタイミングで迷う。パット前に必ず抜かないといけない?

A: 2019年の改正で、旗竿を刺したままパットを打つことが認められた。グリーン外からのショットで旗竿に当たって入っても無罰だ。ただし旗竿が斜めになっていたり、グリーン面に引きずり傷をつけた状態で放置することは別問題だ。旗竿を乱暴に置くとグリーン面に損傷を与え、同伴者のラインを妨げる可能性がある。旗竿を抜いたら、グリーン外のカラー付近に静かに横置きするのが標準的なマナーだ。


Q: 同伴者に「スパイク跡は直せない」と言われたらどうすれば?

A: 穏やかに、かつ自信を持って伝えていい。「2019年のルール改正で、スパイクマークも罰なしに修復できるようになっています(規則13.1c)」と一言添えれば十分だ。旧ルールを覚えている経験豊富なゴルファーほど「直せない」と思い込んでいるケースがある。指摘されてもひるまず、公式規則を根拠に判断する。ルールと「見た目の公平感」がどれだけ食い違うかは、炎上した申ジエの救済処置は"ズル"なのか? 線引きが難しい"合理・不合理"の判断を読むとよくわかる。


次のラウンドで実行する3つの行動

ラウンドで実際に動けるよう、行動を3つに絞る。

  1. グリーンに乗ったら自分のボールマークを先に修復する — 自分がつけた損傷を放置しない。気づいて修復すれば3〜4日で回復する損傷も、放置すれば芝が枯れる。修復は義務ではなくマナーだが、やるかやらないかで周囲の評価は大きく変わる。
  2. フォークをポケットに常備する — グリーンに向かう前にポケットを確認する習慣をつける。ボールマーカーと一体型のフォークなら紛失を防げる。1,000円前後から入手できる。
  3. ラインのスパイク跡は迷わず直す — 「直していいんだっけ」で止まらない。人がつけた損傷なら直せる。手番前に修復することを同伴者に一言伝えれば、余計な混乱も生まれない。

パット数が35を超えているなら、先に確認すること

グリーン上の修復ルールを覚えても、パットの精度が改善しなければスコアは変わらない。「スパイク跡を直した後も3パットする」という状況なら、ラインの読み方や視線のコントロールを先に見直した方が効率的だ。

1ラウンドあたりの平均パット数が35を超えているなら、グリーンに乗る精度よりパット技術そのものが問題のケースが多い。修復ルールの知識は持っておいて損はないが、スコアを5打縮めたいなら練習の優先順位を正直に見直す必要がある。まず自分の弱点がどこにあるかを確認してから、取り組む順番を決める。


修復できる損傷・できない損傷を一覧で把握する

グリーン上の修復ルールは、一覧で持っておくと迷わない。

損傷の種類 修復できるか
スパイク跡(靴による損傷) ○ 罰なし
ボールマーク(ピッチマーク) ○ 罰なし
旗竿・クラブによる擦り傷・窪み ○ 罰なし
動物の足跡 ○ 罰なし
古いホールの埋め跡 ○ 罰なし
エアレーションの穴 × 修復不可
バーチカル・モウイングによる溝 × 修復不可
自然の凹凸・雨による損傷 × 修復不可
カラーの損傷(ボールがグリーン外の場合) × ライ改善で罰あり

判断基準は「人がつけた傷か、自然・コース管理由来か」の一点に尽きる。

2019年以前のルールで覚えた知識は、この表と照らして更新してほしい。コースで手が止まる回数が減ればプレーのテンポも上がり、同組全員の快適さにつながる。グリーンはパターという「会話」を交わす場所だ。丁寧に使えば、次の組のゴルファーへの配慮にもなる。


参照元

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