マレットとピン型パターの違いと選び方

マレット型とピン型パターの違いを構造・ストロークタイプ別に比較。ネオマレット型との差、試打なしで選ぶチェックポイント、ドライバーとの相性まで、自分に合うパターの選び方をQ&A形式で解説します。

マレットとピン型パターの違いと選び方

パター選びは「見た目」ではなく「軌道」で決まる

2メートルのパットを外して、「パターが合っていないのでは」と感じたことはありませんか。ゴルフショップに行くと、細長いピン型、丸みのあるマレット型、さらに大型のネオマレット型と、ヘッド形状だけで3タイプ以上が並んでいます。見た目の好みで選んでしまう人が大半ですが、パターのヘッド形状はストロークとの相性で決まるもので、見た目の問題ではありません。

この記事では、マレット型とピン型パターの構造的な違いを整理し、自分のストロークに合う1本を試打前に絞り込む判断基準をお伝えします。パッティングはスコアの約4割を占めるとされるだけに、ここを間違えると練習の成果がスコアに反映されない状態が続きます。先に知るべきは、自分がどう打っているかの把握です。

「プロが使っているから」で選ぶと遠回りになる

パター選びで最も損をするのが、「プロが使っているから」「構えた感じが良かったから」だけで決めるパターンです。

たとえば、フェースを開閉しながら弧を描くアーク型ストロークの人が、直進性の高い大型マレットを選ぶと何が起きるか。ヘッドの慣性モーメントが大きいため、フェースを自分の感覚で操作しづらくなります。結果、入れにいこうとして力み、距離感が狂う。逆に、肩主導でまっすぐ引いてまっすぐ出すストレート軌道の人がピン型を使うと、芯を外したときのブレが大きく、ショートパットで左右に散ります。

もうひとつ根強い思い込みが「マレット型は初心者向け、ピン型は上級者向け」という図式です。実際にはストロークタイプとの相性が最優先で、ハンディキャップの高低で決めるものではありません。PGAツアーでも大型マレットを使う選手は増えており、PGAショーで話題の最新ギア事情を見ても、上級者=ピン型という前提は崩れています。

ピン型・マレット型・ネオマレットの構造を比較する

ピン型とマレット型の根本的な違いは、重心の深さです。 下の表で並べると、選ぶときの判断軸が見えてきます。

項目 ピン型 マレット型 ネオマレット型
ヘッド形状 細長い(ブレード状) 半円・かまぼこ状 大型で奥行きが深い
重心位置 フェース寄り やや後方 大きく後方
慣性モーメント 小さめ 中程度 大きい
操作性 高い 中程度 低い(直進性重視)
ミスヒット耐性 狭い 中程度 広い
向くストローク アーク型 ストレート〜軽いアーク ストレート型

ピン型はフェース面を感じやすく、距離感をタッチで調整できます。マレット型は重心が深い分だけヘッドが直線的に動きやすく、方向性が安定する。ネオマレット型はその特性をさらに強調した設計で、2026年4月時点ではツアーでも使用率が伸びています。

構造だけで言えば、ピン型は「自分で操る」パター、マレット型は「クラブに任せる」パターです。

実際にショップで両方を構えてみると、ピン型は手元にヘッドの動きがダイレクトに伝わる感触があり、マレット型はヘッドが勝手にまっすぐ出ていく感覚がある。この違いは打感や好みではなく、構造上の重心配置から来ているものです。


Q: 自分のストロークタイプはどう判断する?

A: スマートフォン1台あれば確認できます。練習グリーンで3メートルのパットを打つ姿を後方から動画撮影してください。チェックするのは次の3点です。

  • ヘッドの軌道がまっすぐか、弧を描いているか
  • インパクト前後でフェースが開閉しているか
  • 手首を使っているか、肩主導で動かしているか

ヘッドが弧を描き、フェースが自然に開閉しているならアーク型。ピン型やL字型が合います。ヘッドがほぼ直線的に動き、フェース面の向きがあまり変わらないならストレート型で、マレット型やネオマレット型との相性が良い。

手首を積極的に使ってパチンと打つタップ式の人は、T字型やL字型が候補に入りますが、現行モデルでは少数派です。迷ったときはピン型を選んでおくと、どのストロークタイプでも極端な不一致が起きにくい。 ゴルフドゥでも「迷ったらピンタイプ」と推奨されています。

ピン型パターは1万円台から手に入るモデルも多く、まず1本試すなら価格的にもハードルが低い選択肢です。ただし、芯の狭さを許容できるかが分かれ目になるため、練習グリーンで2メートルを10球打ち、左右のばらつきを確認してから判断してください。

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Q: 試打できない環境で選ぶとき、何を基準にすればいい?

A: 試打なしで絞り込むなら、以下の3つを順番にチェックしてください。

  • 自分のストロークタイプ(上の動画判定で確認)
  • ヘッド重量のバランス:軽めのパター(330g前後)はタッチを出しやすく、重め(350g以上)は直進性が出る
  • ネック形状:クランクネックは操作性寄り、センターシャフトは直進性寄り

よくある失敗は、見た目の安心感だけで大型ネオマレットを選び、アーク型ストロークとの不一致に気づかないケースです。通販で買うなら、まず自分の軌道を把握してからヘッド形状を決め、ネック形状で微調整する。この順番を守れば大きな外れを引きにくくなります。

マレット型パターは1万5千円〜3万円台が売れ筋の中心です。ストレート軌道の人がショートパットの安定感を求めるなら、まずこの価格帯から1本試す価値があります。ただし、アーク型ストロークの人が安定感だけを理由に選ぶと、距離感の調整で苦労する場面が出てきます。

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Q: ドライバーのスイング傾向はパター選びに関係ある?

A: 直接の因果関係があるわけではありませんが、傾向としてつながりはあります。ドライバーでフェースを開閉して打つタイプの人は、パターでもアーク型ストロークになりやすい。逆にシャットフェースでボディターン主体の人は、パターもストレート軌道に近づく傾向があります。

つまり、ドライバーでつかまりの良いドローを打っている人がピン型パターを選ぶのは、スイング全体の一貫性という点で理にかなっています。フェードヒッターでボディ主導の人は、マレット型のほうがパッティングでも違和感が少ないでしょう。

ストローク確認から試打までの5ステップ

  1. スマートフォンで自分のパッティングストロークを後方から撮影する
  2. ヘッド軌道がアーク型かストレート型かを判定する
  3. アーク型ならピン型、ストレート型ならマレット型を候補にする
  4. ショップや練習グリーンで2メートルを10球打ち、左右のばらつきと距離感を確認する
  5. 芯を外したときの転がりの弱まり具合もチェックする

パター選びで一番もったいないのは、「なんとなく構えやすかったから」で決めて、コースで結果が出ないまま使い続けることです。動画撮影は5分で終わります。その5分が、この先のラウンドすべてに効いてきます。

パターを替える前に確認したいこと

すでにパッティングの方向性は安定していて、距離感だけが合わないという人は、ヘッド形状よりもシャフトの長さやグリップの太さを見直すほうが効果的な場合があります。パターの長さが身長に合っていないと、アドレスの前傾角が崩れ、ストローク全体がぶれる。

また、パッティングの悩みが「読み」にあるなら、パターを替えても解決しません。グリーンの傾斜やスピードの読みに課題がある場合は、ラウンド前の練習グリーンでの時間の使い方を変えるほうが先です。

「とりあえず高いパターを買えば入る」という発想も避けたい。5万円のネオマレットでも、ストロークと合っていなければ1万円のピン型に負けます。ゴルフギア選びの基本的な考え方は、パターにもそのまま当てはまります。

「3メートル10球」で答えは出る

パター選びは、自分の打ち方を知ることから始まります。ヘッド形状の違いを理解したら、次にやるべきことは1つ。練習グリーンで今のパターと候補のパターを、同じ距離で10球ずつ打ち比べてください。 2メートルではなく3メートルで比べると、方向性と距離感の両方の差がはっきり出ます。

自宅のパターマットで毎日10球打つだけでも、自分のストローク傾向は見えてきます。まずは今持っているパターで軌道を確認し、合っていないと感じたら形状を変える。この順番なら、無駄な買い物をせずに済みます。

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参照元

なお、パター マレット ピン型 どっち 選び方については「パター選び|マレットとピン型の正解」で詳しく解説しています。

パター形状選びの理解をさらに広げる

マレットとピン型それぞれの特性を整理したら、ストロークタイプ別のモデル選定とフェース挙動の仕組みまで確認しておくと、実際のクラブ選びで迷いにくくなる。

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