ホンマアイアン歴代10機種超、HS別失敗しない選び方
工房でよく受ける相談がある。「ホンマのアイアン、どれが自分に合いますか」。答える前に、まず整理が必要だ。
先日、HS41のゴルファーが5万円台のTW757 Vx中古と最新T//WORLD Vxを前に「どちらが自分に合うか分からない」と持ち込んできた。値段が2倍近く違うのに、なぜこれほど迷うのか。理由は一つ。本間アイアンの歴代ラインナップが二系統で並走しているからだ。
BERESシリーズとT//WORLDシリーズ。これに1980年代の伝説期モデルから中古市場のTW737・TW757を加えると、候補は10を超える。この記事では、その全体像をHS別・構造別に整理し、中古選びも含めた失敗しない判断軸を提示する。
なぜ本間アイアン歴代は選びにくいのか
「いつかはホンマ」という言葉が示す通り、本間ゴルフは長い間、日本ゴルフ界の憧れブランドとして機能してきた。しかし憧れのまま選ぶと、たいてい後悔する。
問題は二系統が並走していること。高級志向のBERES(ベレス)系と、ツアー志向のT//WORLD(ツアーワールド)系。BERESはNX・BLACK・AIZUと三段構えで価格帯が広く、T//WORLDは旧TOUR WORLDから数えてTW737・TW757・TW767・最新T//WORLDまで4世代が重なっている。
さらに本間独自の「10番・11番」という番手表記も混乱を生む。9番より上の番手を「10番」と表記するのは本間特有の慣習で、一般的なピッチングウェッジに相当する。候補が多い上に表記も独特。価格と見た目だけで選ぶと2年以内に手放すことになる。工房でその事例を10例以上見てきた。整理の仕方さえ知れば迷わない。
本間アイアン歴代で選ぶ前に捨てるべき3つの思い込み
「高価なモデルほど飛ぶ」は、本間においては成立しない。
BERES AIZUは工芸品に近い設計で、コンセプトはスコアメイクより道具の純度に近い。対してBERES NXは親しみやすいキャビティ設計で、HS36〜40台前半のシニア・アベレージに向いている。同じBERESでも別物だ。
T//WORLDにも誤解がある。「ツアーモデル」という響きで全モデルが難しいと思われがちだが、PxとHxはアベレージ向けの設計。HS37〜41の層でも十分に機能する。Tour VとPxを同じ「ツアーワールド」として並べても、要求するスイング精度は別次元である。
今回の比較で使う判断軸は3つ。
- HS: 38未満 / 38〜42 / 42以上
- 構造: 軟鉄一枚鍛造 / キャビティ / 複合素材
- 優先する性能: 打感と操作性 / 寛容性と弾道の高さ / バランス型
この3軸で絞ってから試打に入ると、選択肢が一気に落ち着く。
本間アイアン歴代モデルを整理する
年代別の系譜
| 世代 | 代表モデル | 系統 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1980年代 | PP-737・LBシリーズ | 旧Hiro Honma期 | マッスルバック精密鋳造の名器 |
| 2010年代前半 | TW737 | TOUR WORLD初期 | アスリート向け鍛造 |
| 2010年代後半 | TW757(B・Vx・P) | TOUR WORLD中期 | 3グレード展開・複合素材 |
| 2020年代前半 | TW767 | TOUR WORLD近作 | やさしさ強化路線 |
| 2024〜現行 | T//WORLD Tour V・Vx・Px・Hx | 最新T//WORLD | 軟鉄鍛造回帰+4モデル展開 |
| 現行並走 | BERES NX・BLACK・AIZU | BERES系 | 高級志向・NXはアベレージ寄り |
PP-737はいまも語り継がれる。小ぶりのヘッド、薄いトップブレード、精密鋳造でありながら密度の濃い打感。1980年代に「選ばれし者のための道具」として存在感を放った。コレクターと上級者の間で今も評価は高いが、現代の基準でHS44以上でないと持て余す設計である。
TW757世代は、3モデル展開(B・Vx・P)によって用途別に選べるようになった転換点だ。特にVxは複合キャビティ構造でやさしさと操作性を両立させた。中古市場での流通量も多く、5万円台の5本組が見つかりやすい。現行モデルとの比較対象として今も検討に値する。
現行T//WORLD Tour Vは、TW757 Bの後継に位置するが方向性が逆。TW757 Bはハイテク構造を詰め込んでいたのに対し、Tour Vはシンプルな軟鉄一枚鍛造に回帰した。クラブフィッターによる試打では「自分が思ったように動く、予想外のミスがない」と評される。操作感を求めるアスリートには現行ラインの中でこのモデルが答えだ。
HS別・用途別の比較表
| モデル | HS適性 | 弾道傾向 | 向く人 | 市場価格帯(目安) |
|---|---|---|---|---|
| PP-737(中古) | 44以上 | 中低弾道 | 上級者・コレクター | 要問い合わせ |
| TW737(中古) | 43以上 | 中弾道 | アスリート志向 | 3万円台〜(5本) |
| TW757 Vx(中古) | 39〜44 | 高め | 中級者・バランス重視 | 5万円台(5本) |
| T//WORLD Tour V(現行) | 42以上 | 中弾道 | 操作性優先・中上級者 | 公式サイト参照 |
| T//WORLD Vx(現行) | 39〜43 | 高め | バランス重視・中級者 | 公式サイト参照 |
| T//WORLD Px(現行) | 37〜41 | 高弾道 | アベレージ・シニア | 公式サイト参照 |
| T//WORLD Hx(現行) | 36〜40 | 高弾道 | 初心者・シニア | 公式サイト参照 |
| BERES NX(現行) | 36〜41 | 高弾道 | シニア・アベレージ | 公式サイト参照 |
| BERES AIZU(現行) | 42以上 | 中弾道 | 上級者・コレクター | 公式サイト参照 |
HS別の結論はシンプルだ。HS42以上ならTour VかTW757 Vx中古の試打から始める。HS38〜42なら現行Vxが失敗の最も少ない選択肢。HS38未満はPxかBERES NX一択。
現行T//WORLD Vxは「正常進化」と評される。前モデル(TW757 Vx)の打感と操作性を引き継ぎ、球の上がりやすさをさらに伸ばした。芯を外した3球の飛距離ロスが小さく、ワーストショットの粘りに優れる。スコア改善を狙う中級者には、このモデルが最も合理的な選択になる。
本間アイアンの位置づけをブランドを横断して比較したい方は2026年版シニア向けアイアンテスト&レビュー トップ5の比較も参照してほしい。
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無料体験を予約するTW757 Vxと現行Vxの差を一言で言う。球の上がりやすさと打感の繊細さで現行Vxが上。HS42以上なら中古TW757 Vxで十分だが、HS40以下では現行Vxの安定性に差が出る。予算優先か性能優先か。その基準だけで決めていい。
本間アイアン 予算・レベル別の選び方
スコア90〜100台、HS38〜41の層にはT//WORLD PxかBERES NXを推す。この層に必要なのは球を上げる力と安定した弾道だからだ。Tour VやVxの軟鉄鍛造の打感は魅力だが、やさしさの優先度ではPxやNXが明確に上だ。
スコア85〜90台、HS41〜44の中上級者はT//WORLD Vxが守備範囲の最も広い選択肢になる。打感の良さを持ちながら、打点ズレへの寛容性も確保している。このモデルで1年使い込んでから、必要に応じて上下の番手をコンボで補強するのが賢い手順だ。コンボを最初から組まない。これは鉄則だ。
シニア層でHS36前後の方は2026年版シニア向けアイアン比較とテストレポートも合わせて確認してほしい。本間BERES NXは、高品質と扱いやすさを両立したいシニア層で特に支持が厚い。
BERESを選ぶ条件は一つ。道具の品質そのものに価値を見出しているか。スコアのためなら、T//WORLDシリーズのほうが合理的だ。
歴代モデルで買って後悔しないための注意点
工房で見てきた後悔はほぼ3パターンに収まる。
パターン1: BERES AIZUを見栄で買う。工芸品に近い設計で、スイングの精度が直接結果に出る。HS43未満のゴルファーには扱いが難しい局面が増える。NXとAIZUは同じBERESでもコンセプトが根本的に異なる。「ブランド名で選ぶ」と手放すことになる。
パターン2: TW737を「伝説のツアーモデル」として買う。現行モデルと比べると球が上がりにくい設計だ。HS43以上でないと性能を引き出しにくい。中古で安く出ていても、HS40前後の層には合わない。
パターン3: 最初から3モデルコンボを組む。Tour V + Vx + Pxを一気に揃えようとすると予算が3倍近く跳ねる。同一モデルを1年使い込んでから弱点を把握し、必要な番手だけコンボで補完するのが現実的だ。
試打の基準は7番アイアンで10球以上。芯を外した3球の飛距離ロスと左右のブレを記録する。平均飛距離ではなく、ワーストショットの粘りを見ることが本間アイアンを正しく評価する方法だ。試打機を使えない場合でも、フィッティングサービスで自分のデータを取ることが次の一手になる。
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迷っているなら、一つだけ答えればいい。
「打感か、寛容性か」。この2択に正直に答えると、本間アイアン歴代の中で自分に合うシリーズが絞れる。打感を優先するならTour VかTW757 Vx中古の試打から入る。寛容性を優先するならT//WORLD PxかBERES NXが候補だ。
2026年5月時点、中古市場ではTW757シリーズが比較的流通している。現行モデルとの差を手で確認したいなら、両方を試打できる工房を探すことが先決。アイアンは握手だ。インパクトで手に伝わる感触が自分の想定と一致するかどうか。試打機の前に立って10球打つ時間の方が、ネット記事を読む1時間よりずっと価値がある。
次のラウンドまでにやることは一つ。7番アイアンの試打予約を入れること。それだけでいい。
参照元
- ホンマ アイアン 歴代モデル完全ガイド!中古選びのコツ | the19th-lab.com
- 「本間ゴルフ アイアン」のランキング 1位~100位 | shopping.yahoo.co.jp
- ゴルファー初心者から上級者まで!レベル別おすすめアイアン選び ... | honmagolf-ec.com
- 自分好みの“やさしさ”が見つかる4モデル!本間ゴルフ最新「ツアー ... | sports.yahoo.co.jp




